◎前回の記事はこちら
【グラスジェムコーン③】トウモロコシの収穫量を増やす秘訣は脇芽(分げつ)を取らないこと!? - アタマの中は花畑
前回の記事からおよそ1週間が経過しました。気が付けば私の身長を大きく超え、2mくらいまで成長していました。我が家の家庭菜園の中でも、ひときわ存在感を放っているのがこのグラスジェムコーンです。
(※狭い家庭菜園に無理やり30株ほど植えたため、周りの野菜達が被害を被っていますが…。まるで住宅街に突如高層ビルが立ち並んだかのようです。。。)
そんなグラスジェムコーンですが、今週に入り花が咲き始めました。そのまま放っておいても受粉してくれるのかもしれませんが、少しでも収穫量を増やすため、人工受粉を試みることにしました。
グラスジェムコーンの花
グラスジェムコーンを含むトウモロコシは異花同株と呼ばれ、1つの株の中で雄花と雌花を別々に咲かせます。異花同株の野菜としては、カボチャやキュウリなども挙げられます。
まず、こちらがグラスジェムコーンの雄花(雄穂)です。雄穂は株の一番上に咲くのでよく目立ちます。
雄穂を拡大したものがこちら。黄色い部分は雄しべで、ここにたくさんの花粉が付いています。
続いて、株の真ん中辺りにひっそりと咲くのがこちらの雌花(雌穂)です。雌穂は1株あたり1〜2つほど咲きますが、実の生育を良くするためには1つだけ残すようにすることが多いようです。余った雌穂は幼実のうちに摘んでおきましょう。
食用のトウモロコシであれば、摘んだ幼実はヤングコーンとして食べることができます。ヤングコーンって、こうやって収穫していたんですね。
▲ヤングコーン(参考)
トウモロコシの受粉
トウモロコシは風媒花と呼ばれ、その名のとおり風の力によって受粉します。風が吹くと雄穂が揺れて花粉が飛び、株の下の方で咲いている雌穂に付着します。雌穂の先端から出ているひげのようたものは絹糸と呼ばれ、ここに花粉が付くことで受粉します。
なお、絹糸の本数と実の数は全く同じで、1本の絹糸につき1個の実が付きます。
人工授粉の方法は?
トウモロコシをたくさん育てている場合は、風の力だけで受粉させても問題ないようです。一方で、少ししか育てていない場合は、人工授粉を行うことで受粉率を高めておく必要があります。
早速、私も見よう見まねで人工授粉を試みることにしました。まずは黄色の雄しべがたくさん出ている雄穂を切り取ります。少し勿体ないような気もしますが、全ては収穫のためです。
続いて、雄穂の先端を雌穂にこすりつけて受粉させます。これにて人工授粉は完了です。
※一般的に、同じ株の雄穂・雌穂同士では受粉率があまり高くないと言われています。人工授粉を行う場合は、別の株の雄穂を使うようにした方が無難かもしれません。
なお、トウモロコシをたくさん育てている場合でも、収穫量を少しでも上げるために人工授粉をさせる場合があります。先程ご紹介した方法を用いられることもありますが、(作業効率化のため)長い棒で雄穂を叩くことで花粉を飛散させる場合もあるようです。
【余談】気になる「赤いトウモロコシ」
今年育てた苗の中に真っ白なアルビノ個体が含まれていたことは以前の記事でも取り上げましたが、実はもう1株気にかけている苗があります。
◎アルビノ個体についてはこちら
【グラスジェムコーン②】真っ白な芽が現れた!?〜植物のアルビノは存在するのか…?〜 - アタマの中は花畑
それがこちらの「赤いトウモロコシ」です。他の苗に比べると、根元が赤っぽい色をしているのが特徴です。葉は他の苗と同じ緑色なので、問題なく成長してくれそうです。(写真は5月5日撮影)
家庭菜園に植え付けた後も経過観察を続けていますが、他の株に比べて茎が赤いまま成長しています。成長すればするほど赤くなっているような…。
◎6月3日撮影(写真右奥)
◎6月29日撮影
◎7月7日撮影
そして先日、他の株に比べて赤みを帯びた花を咲かせました。通常のグラスジェムコーンの花と比べると、その違いは一目瞭然です。花が赤いということは、実も赤っぽい色になるのでしょうか…?
▲「赤いトウモロコシ」の花
▲通常のグラスジェムコーンの花(参考)
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【グラスジェムコーン④】人工授粉の方法は?〜トウモロコシの収穫量を増やしたい!〜 - アタマの中は花畑