遅ればせながら、我が家のピーマンもようやく収穫にこぎつけました。まだ1個だけですが、美味しくいただこうと思います。
このピーマンのヘタは六角形なので、比較的苦味の少ないピーマンなのかもしれません。ピーマンの場合、ヘタの角の数が多い方がたくさんの栄養をもらえる傾向があるため、苦味よりも甘味が引き立つのだそうです。
◎ピーマンの苦味についてはこちら
ピーマンの苦味を克服する方法10選!実は調理方法と選び方次第!? - アタマの中は花畑
まだ収穫できていないのですが、我が家ではパプリカも1株育てています。収穫前の見た目はピーマンとほぼ同じなのですが…ピーマンとパプリカは似ているように見えて実は結構異なります。今回はそんな両者の違いについて取り上げたいと思います。
ピーマンの概要
科・属名:ナス科トウガラシ属
種別:一年草
花色:白
収穫期:6〜10月
原産:中南米
別名:西洋唐辛子、甘とうがらしなど
花言葉:海の恵み、海の利益など
◎特徴:
トウガラシの仲間ですが、辛味がなく甘味が強いのが特徴です。一般的には未熟な緑色の状態で収穫されることが多く、シャキシャキとした食感があります。
パプリカの概要
科・属名:ナス科トウガラシ属
種別:一年草
花色:白
収穫期:6〜10月
原産:ハンガリー(品種改良により誕生)
別名:ベルペッパー、甘味唐辛子など
花言葉:同情、憐みなど
◎特徴:
ピーマンを品種改良したもので、肉厚で甘味のある果肉が特徴です。1990年代より日本に輸入されるようになり、今では広く流通しています。実の色は様々で、赤・橙・黄色のほか、紫や茶色の品種も出回っています。
ピーマンとパプリカの共通点
ピーマンとパプリカで共通しているのは「どちらもトウガラシの仲間」という点です。ピーマンを品種改良したものの一つがパプリカであることもあり、どちらもナス科トウガラシ属の野菜です。辛味はあまりありませんが、どちらも列記としたトウガラシの仲間です。そのため、花の見た目もトウガラシによく似ています。
ピーマンとパプリカの相違点
一方で、ピーマンとパプリカの相違点は以下のとおりです。
実の形
ピーマンはトウガラシにやや近い長細い形をしていますが、パプリカは丸みを帯びた形をしています。パプリカの実の形は「ベル型」とも呼ばれ、ベルペッパーという別名があるのもそのためです。
実の大きさ
ピーマンに比べてパプリカの実は大きく、果肉も厚いです。そのため、大きいパプリカは1個あたり100gを超えることもあります。キュウリより少し軽い程度、と言えばその重さがイメージしやすいでしょうか。
店頭に並ぶ際も、ピーマンは袋詰めで売られることが多いのに対し、パプリカはバラで販売されていることが多い印象です。
収穫時期
ピーマンは未熟な緑色の状態で収穫されますが、パプリカは完熟した状態で収穫されます。未熟な実にはシャキシャキとした食感があるため、ピーマンは食感を残す目的で早めの収穫としているようです。一方で、完熟した実は甘味が強くなるため、肉厚なパプリカは完熟した状態で出回ることが多いようです(未熟なパプリカを食べても問題はありません)。
ちなみに、ピーマンも完熟させると様々な色に変化します(一般的には赤)。完熟させたピーマンは「カラーピーマン」とも呼ばれ、市場にも出回っています。ただ、肉厚で甘味がより楽しめるパプリカの方がよく見かける印象です。
苦味の強さ
どちらもトウガラシの中では辛味の少ない「甘味種」です。ただ苦味については若干異なり、未熟な状態で収穫されるピーマンの方が苦味が強いとされています。ピーマンの苦味が苦手な方は、まず苦味の少ないパプリカから挑戦することをおすすめします。パプリカの場合、生色が可能な品種も多いです。
栄養価
意外な違いがこの栄養価です。パッと見た印象では緑色のピーマンの方が栄養価が高そうですが、実はビタミンCやカロテンといった栄養素はパプリカの方が多く含まれています。というのも、ピーマンは栄養素が十分に作られていない未熟な状態で収穫されるからなのだそうです。
つまりパプリカと同様、ピーマンも完熟させる(カラーピーマンとして収穫する)ことで栄養価が増すと考えられます。一方でシャキシャキとした食感は失われてしまうので、自宅で育てる場合は目的に応じたタイミングで収穫しましょう。
おわりに
似ているようで結構異なるピーマンとパプリカですが、どちらも料理には欠かせない野菜です。我が家の家庭菜園ではピーマンのみ先行して収穫しましたが、自家製パプリカが食卓に並ぶ日を楽しみにしたいと思います。