アタマの中は花畑

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【ホウセンカ】地上からでも根が伸びる?気根の正体と役割について

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今回は花壇のホウセンカについて取り上げたいと思います。今年はこぼれ種から発芽した苗を花壇に植え付けていたのですが、昨年と同様たくさんの花を咲かせてくれました。ですが、9月に入り花数が減ってきたため、少し早い気もしますが撤収してしまうことにしました。

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撤収をしようと株元に手を伸ばしたところ、地上から根のようなものがたくさん伸びていることに気付きました。この根のようなものの正体は一体何なのでしょうか?

 

 

地上から伸びる根っこ?

こちらが、今回私が見つけた根のようなものです。長さこそ短いですが、節にあたる部分から無数に伸びていることがわかります。ややグロテスクな見た目をしてしますが、この部分は根っこなのでしょうか?

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その正体は気根だった!

先程の写真に掲載した部分は気根(きこん)と呼ばれ、その名のとおり空気中(地上)で伸びる根っこのことを指します。この気根はホウセンカのほか、竹や観葉植物などでも確認することができます。

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気根の役割とは?

そんな気根ですが、なぜ地中ではなく地上で伸びる必要があったのでしょうか?気根の役割をもとに、その理由を掘り下げてみることにします。

 

気根には大きく2つの役割があります。

①空気中の水分を吸収するため

植物の成長には水分が欠かせません。そこで、気根を伸ばすことで地中だけではなく空気中からも水分を吸収するようになったと言われています。より多くの水分を吸収できるようになったため、植物はより大きく成長することができます。

 

②株自身を支えるため

気根が空気中を伸びている間は何の効果も持ちませんが、それが地中に達することで株を支える「支柱」となります。もともと地中に張っている根に加えて、別の場所に支柱が立つことで株自身が非常に安定します。株を支えるための気根は、土壌の薄い熱帯地方原産の植物によく見られます。土壌が薄く根を十分に張ることができないため、気根によって株を支える必要があるのだと考えられます。

 

【余談】ホウセンカの株を掘り起こしてみました

気根の正体と役割がわかったところで、先程のホウセンカの株を掘り起こしてみることにしました。

 

掘り起こした株がこちらです。茎の太さに対して根の張りが少なく、いとも簡単に引き抜くことができました。確かに、これだけ簡単に抜けてしまうようであれば、気根を伸ばして株を支えようとするのにも納得がいきますね。

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また、我が家のホウセンカの場合は、成長の途中で強風にあおられた形跡がありました。その結果、株全体が大きく傾いてしまったようですが、気根を地中まで伸ばすことで株を支えてくれていたようです。あらゆる状況に対応しようとする植物の生命力に脱帽です。