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先日投稿したりんごに引き続き、今回はみかんに関する話題です。私にとって、冬に食べる果物といえばりんごとみかんです。特にみかん(※ここでは主に温州みかんを指します)は手で簡単に皮が剥けることも魅力の一つで、こたつに入りながらでも気軽に食べることができます。
みかんと言えばもちろん中の果肉ですが、今回は食べ終わった後の皮に焦点を当ててみようと思います。「みかんの皮の使い道」と言われると、汁を絞って飛ばして遊ぶくらいしか思い付かなかったのですが…実はさまざまな用途があるらしいです。そのみかんの皮、捨ててしまうのは勿体無いかもしれませんよ?
陳皮(ちんぴ)とは?
陳皮(ちんぴ)とは温州みかんをはじめとした柑橘類の皮を乾燥させたものです。漢方薬としても用いられており、血行促進やリラックス効果などの効能があるとされています。通常は数年乾燥させたものを使用しますが、家庭で作る場合は1〜2週間ほどの乾燥でも問題ないようです。
漢方薬として用いる場合は、粉状にしたり、細かく刻んだりしてから使用します。この他、お湯を注いで作るみかん茶(陣皮茶)や、七味唐辛子の材料などにも用いらています。
みかんの皮の活用方法は?
ここからは、みかんの皮の活用方法についてご紹介していきたいと思います。なお、ここでは「みかんの皮=温州みかんの皮」を指すこととします。
①お菓子の材料
温州みかんであっても、マーマレードやオレンジピール(砂糖で煮詰めた皮を乾燥させたもの)の材料として活用することができます。また乾燥させた皮を細かく砕けば、お菓子の風味付けとしても重宝します。
②お風呂に入れる
みかんの皮をお風呂に入れることで、血行促進やリラックス効果などの効能を得ることができます。お風呂に入れる柑橘類としては「柚子湯」が有名ですが、みかんの皮でも柚子湯に似た効能が得られます。
③油性ペンの汚れ落とし
みかんの皮に含まれるリモネンと呼ばれる成分には、油性ペンの汚れを落とす効果があります。私も昔試したことがあるのですが、みかんの皮を絞りながら擦り付けると、意外と汚れを落とすことができます。
④キッチンの汚れ落とし
先程の油性ペンと同様、キッチンの油汚れにも効果があります。皮を直接擦り付ける以外にも「みかんスプレー」を活用することで頑固な油汚れを落とすことができます。みかんスプレーの作り方は以下のとおりです。
1.鍋にみかんの皮を水を鍋に入れて15〜20分ほど煮込む(みかんの皮1個分=水100mlくらいが目安)
2.煮汁を濾して冷ます
3.スプレー容器に入れて完成
⑤芳香剤・消臭剤
みかんの皮に含まれる成分は、芳香剤・消臭剤として活用することもできます。皮の使い方に制約はなく、生の皮をそのまま使っても、乾燥させた皮を使っても、煮出した汁(みかんスプレー)使ってもOKです。
活用シーンも多く、キッチン・トイレ・玄関など、さまざまな場所に置くことができます。
⑥花壇や家庭菜園の肥料
乾燥させた皮を細かく刻み込み、花壇や家庭菜園の土に混ぜ込むことで肥料としても活用することができます。生の皮には水分や油分が多く含まれており分解速度が遅くなるため、乾燥させてから使うのがおすすめです。
⑦虫除け
みかんに含まれる香り成分は虫が嫌がる性質を持つため、虫除けの効果もあります。⑥のように土へ混ぜ込むことで、植物に近付くアブラムシやハダニを減らすことができます。また、乾燥させた皮に火をつけることで、蚊取り線香のような活用もできるのだそうです。
みかんの皮を捨てるのは勿体無い!
さまざまな活用方法があるということで、我が家でも早速陳皮作りに挑戦することにしました。これからはみかんの皮を捨てるのが勿体無く感じてしまいそうです。
前半でも少し触れましたが、家庭で陳皮を作る場合は1〜2週間ほどの乾燥でも問題ないようです。但し、カビが発生する原因となり得るため、乾燥中の雨には十分気をつけましょう。
陳皮をすぐに使いたい場合は、電子レンジを使うと短時間で皮を乾燥させることができます。また、できあがった陳皮を保存する場合は、乾燥剤を入れた密閉容器に入れておくと良いようです。