今更な話なのですが、本ブログのURLには「kankitsukeip.com」という文字列を使っています。これは高校時代の学園祭が由来なのですが、読み方のとおり「柑橘系」から引用しています。ということで、今回から不定期に柑橘系の果物について話題に挙げてみたいと思います(特段詳しい訳ではないのですが…)。
さて、我が家では現在2種類の柑橘類を育てています。まずはレモンから。我が家にやって来たのは一昨年の春のことで、一昨年・昨年と2年連続で収獲することができました。
そしてもう1種類が柚子です。妻の希望もあり、昨年春に我が家へやって来ました。ようやく枝分かれしてきましたが、収穫はまだ先になりそうです。
レモンも柚子も多くの料理に活用されていますが、それぞれどのような料理に使われているかを考えると…。おそらくレモンは洋風の料理、柚子は和風の料理を思い浮かべたのではないでしょうか。どちらも黄色の柑橘類で酸味がある点では共通しているのですが、活用先がここまで異なるのはなぜでしょうか?
レモンの概要
科・属名:ミカン科ミカン属
種別:常緑低木
花色:白
花期:四季咲き(日本では主に5〜6月)
収穫期:10〜5月
原産:インド北部
別名:クエン(枸櫞)など
花言葉:心からの思幕、香気など
◎特徴:
レモンの産地といえば地中海沿岸やカリフォルニアのイメージが強いですが、実はインド北部が原産です(※生産量の世界一もインド)。海外からの輸入品が多く出回っていますが、日本でも瀬戸内海沿岸を中心に栽培されています。強い酸味が特徴で、別名でもあるクエン(枸櫞)はクエン酸の由来にもなっています。
柚子の概要
科・属名:ミカン科ミカン属
種別:常緑小高木
花色:白
花期:5月
収穫期:11〜1月
原産:日本
別名:ホンユズ(本柚子)、スミカン(酸蜜柑)など
花言葉:健康美、汚れなき人など
◎特徴:
中国原産ですが、現在の生産量・消費量は日本が世界一です。柑橘類の中では特に寒さに強く、日本では東北地方以南で栽培することができます。主に香りのある皮が使われますが、中の果肉も食べられるのだそうです。また、冬至の日に柚子湯に入ることで、その一年風邪をひかないという言い伝えもあります。
洋風料理にはレモン、和風料理には柚子なのはなぜ?
冒頭でも触れましたが、レモンを使う料理といえば洋風、柚子を使う料理といえば和風がほとんどです。どちらも色や味が極端に異なる訳ではないはずなのですが、使う料理のイメージが全く異なります。レモンを和風料理に使うケース、柚子を洋風料理に使うケースがほとんど見られないのはなぜでしょうか?
(※もちろん、レモンを和風料理に使うケース、柚子を洋風料理に使うケースも少なからず存在します)
ここからは私の推測も一部含まれてしまうのですが、やはりそれぞれの生産地が関係するのではないかと思っています。レモンの生産量世界一はインドですが、欧米諸国でも多く生産されています。その欧米諸国では古くから料理にレモンが使われていたことから、いつの間にか「洋風料理=レモン」のイメージが定着したのではないかと考えています。
(※インド料理にもレモンを使ったものがたくさんあるのだそうです)
一方で、柚子は欧米諸国ではほとんど生産されておらず、生産量・消費量ともに世界一は日本です。日本で古くから親しまれてきた柚子は、日本のさまざまな料理に活用されてきました。こちらも同様に、長い年月をかけて「和風料理=柚子」のイメージが定着した可能性が高そうです。
ここまでの内容をまとめると…
「洋風料理に柚子は合わない」
「和風料理にレモンは合わない」
のではなく、
「洋風料理が食べられる国ではレモンが生産されてきたため、レモン=洋風料理のイメージが定着した」
「和風料理が食べられる国では柚子が生産されてきたため、柚子=和風料理のイメージが定着した」
と考えるのが自然なのかもしれません。
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