立春を過ぎ、いよいよ春が近付いてきました。春といえば明るいイメージのある季節ですが、一方で「花粉症」に悩まされるシーズンがやって来たことも意味します。幸い私はまだ花粉症を発症していないのですが、いつか我が身にもやって来そうで戦々恐々としています。
さて、花粉症の原因としてまず挙げられるのがスギやヒノキの花粉ですが…スギやヒノキが生えているのは主に山間部であり、ビルが立ち並ぶ都会ではほとんど見かけることはありません。それにも関わらず、都会で暮らす多くの方々が花粉症で苦しまなければならないのは一体なぜなのでしょうか?
花粉症とは?
花粉症とはスギやヒノキなどの花粉によって鼻水・くしゃみ・目の痒みなどの症状を引き起こす病気のことで、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。詳細はあまり詳しくないため省略しますが…花粉を吸い込むことで身体の免疫機能が反応し、副作用としてさまざまな症状を引き起こすのだそうです。
花粉症の原因となる植物は?
花粉症の原因として特に有名なのがスギやヒノキですが、それ以外の植物も花粉症の原因となり得ます。比較的よく知られている植物を例に挙げると、初夏はシラカバ、夏はイネ科植物全般、秋はブタクサやヨモギなどの花粉に悩まされる方も多くいらっしゃいます。季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれている花粉症ですが、ほぼ年間を通じて花粉が飛散しているため最近は「花粉症は通年病ではないか?」とも言われるようになりました。
▲イネの花(参考)
都会でも花粉症に悩まされるのはなぜ?
花粉症の原因となる樹木や野草は主に田舎や山間部に多く分布しています。ビルが立ち並ぶ都会ではほとんど見かけることはないはずなのですが、都会で暮らす多くの方々が花粉症に悩まされています。花粉の飛散元から遠く離れているはずの都会でも、花粉症の症状が現れるのは一体なぜなのでしょうか?
当初、私としては以下の理由を考えていました。少し調べてみたことろ、実際には後者によるところが大きいようです。
・都会は人口が多く、花粉症に悩まされる方の数も相対的に多くなるため
・都会特有の原因により、田舎に比べて花粉症の症状が悪化しやすいため
ここからは「都会で花粉症が悪化しやすい理由」について取り上げてみたいと思います。都会特有の理由としては、主に以下の2点が挙げられます。
①花粉が土に付着・吸収されにくいため
②有害物質が花粉に付着しやすいため
①花粉が土に付着・吸収されにくいため
田舎に比べて都会は地面がほとんど舗装されており、土が剥き出しになっている部分が少ないです。そのため、風に乗って運ばれてきた花粉が土に付着・吸収されることはあまりありません。ようやく地面まで下りてきたとしても、風が吹けば再び花粉は巻き上げられることになります。したがって、都会まで運ばれてきた花粉はなかなかその量を減らすことはなく、人体に悪影響を及ぼし続けることになります。
②有害物質が花粉に付着しやすいため
①も要因の一つなのですが、都会で花粉症の症状が悪化しやすい理由は主に②によるものと言われています。田舎に比べて都会は大気汚染物資(アジュバンド物質)の量が相対的に多くなります。そのため、都会を浮遊している花粉にはアジュバント物質がより多く付着しており、花粉症の症状をより悪化させていると考えられます。加えて、①の理由を踏まえると都会の花粉は長期間空気中を漂っていることになるため、アジュバント物質がより多く付着している可能性が高いです。
おわりに
ここまでの内容をまとめると、都会で花粉症の症状が悪化しやすいのは「長い間空気中を漂い、有害物質がたくさん付着した花粉を吸い込んでいるため」だということがわかりました。とはいえ、吸い込まないように万全の対策をしたとしても、ちょっとした隙間から花粉は入り込んでくるんですよね。。。
最近は花粉が少ないスギの品種も流通し始めたようなので、花粉症に悩まされる方が少しでも減るよう祈るばかりです。