この時期になると、薄いピンク色のこんな花を見かけることがあります。
梅の花のように見えるのですが、普段見ている梅とは少し違うような気がします。花色が綺麗だったこともあり「もしかして梅の新品種か?」と興味本位で調べたところ、この花は杏子(アンズ)であることがわかりました。アンズといえば美味しい果物のイメージが強いですが、こんなに綺麗な花を咲かせるんですね。
さて、当初は私も勘違いしていましたが、アンズと梅の花は見た目がとてもよく似ています。今回は、アンズと梅の花の違いについて少しご紹介したいと思います。
アンズの概要
科・属名:バラ科サクラ属
種別:落葉小高木
花色:薄いピンク
花期:3〜4月
原産:中国
別名:アプリコット、カラモモなど
花言葉:乙女のはにかみ、早すぎた恋など
◎特徴:
中国原産の落葉小高木で、漢名である杏子から「アンズ」と呼ばれるようになったと言われています。花や実は梅によく似ていますが、梅とは異なり果肉そのものが甘くなります。また、アンズの種の中の白い仁(じん)は杏仁豆腐の原料にもなります。
アンズの花言葉は?
先程も取り上げましたが、アンズの花言葉は「乙女のはにかみ」や「早すぎた恋」などです。どちらもアンズの開花時期が深く関わっており、桜よりも一足早く、はにかむように開花することが由来とされています。
なお、アンズの「杏」は女性の名前にもよく使われている漢字です。花の見た目や可愛らしさはもちろんのこと、昔は漢方薬(杏仁=きょうにん)としても親しまれていたアンズ。可愛らしさと人の役に立つイメージが人気の理由なのかもしれません。
アンズと梅の花の見分け方は?
アンズと梅はどちらもバラ科サクラ属に属する落葉小高木で、花だけではなく実や樹形までよく似ています。パッと見では見分けが難しい両者ですが、それぞれの花には以下のような特徴があります。
◎アンズの花の特徴
・1つの節に複数の花を咲かせる(密集して開花する性質がある)
・花の付け根の萼(がく)が反り返っている
◎梅の花の特徴
・1つの節に1つの花を咲かせる(ポツポツと開花する性質がある)
・花の付け根の萼(がく)が反り返っていない
▲アンズの花
▲梅の花
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