◎前回の記事はこちら
【種蒔き】秋冬野菜の準備はお盆から!〜昨年の反省を活かして早めに種を蒔こう!〜 - アタマの中は花畑
昨年8月に種をまいた我が家のニンジンですが、とう立ちが始まったためまとめて収穫してしまおうかと考えています。種をまいてからおよそ8カ月、それなりに葉も茂っているので地中には大きな人参ができていそうです。
…と期待していたのですが、実際のところは全く根が太くなっていませんでした。実は昨年の栽培でも同じ現象が発生したのですが、葉が茂っているわりに根(可食部)が太くならないのは一体なぜなのでしょうか?
我が家の悲惨なニンジン
まずは我が家の悲惨なニンジンをご紹介することにしましょう。とう立ちにより葉が上向きに伸び始めているものの、地上部については順調に成長しているように見えます。
問題はここからです。先程の人参を抜いてみると何とも悲惨な根が出てきました。これは食べられるのでしょうか…?
株全体はご覧のような見た目でした。葉に対して根が1/10くらいのサイズしかないような…。この写真だけ見せられたら、ニンジンだと判別できないかもしれません。。。
ニンジンの根(可食部)が太くならないのはなぜ?
昨年に引き続き今年も根が太くならなかったのですが、何かしらの原因がきっとあるはずです。そこで、ニンジンの根が太くならない理由について考えられる原因をいくつか挙げてみることにしました。
①株間が狭い
ニンジンを間引かずに育てた場合、株間が狭くなり根が太りにくくなります。ニンジンの場合、株間は10〜15cm以上を確保することが望ましいようです。
昨年は株間を狭くし過ぎたため、今年はその反省を生かして育てたつもりでした。株間を10cmほど確保していたため、今回の直接的な要因ではなさそうです。
②土が固い
土壌が固い、あるいは柔らかい土壌の層が薄いことも要因となり得ます。土壌が固いとニンジンの根が思うように成長できず、結果としてサイズも小さくなる傾向があります。
我が家の家庭菜園も「柔らかい土壌の層」は浅いのですが、隣の列で育てていた大根ですらもう少しマシな大きさ(市販サイズの1/2程度)に成長していました。したがって、要因の一つかもしれませんが主たるものではなさそうです。
③肥料のバランスが悪い
となると、想定される1番の要因はこちらになりそうです。肥料には窒素・リン酸・カリの3成分があり、それぞれ以下のような性質があります。よって、栽培している植物の性質に応じて肥料のバランスを考えることがとても重要になります。
・窒素:葉や茎の生育を促す
・リン酸:花や実の生育を促す
・カリ:根の生育を促す
ここで我が家の人参を思い返してみると「葉の生育は良いが、根の生育が悪い」ことがわかります。これを先程の成分に置き換えてみると「窒素が過剰、かつカリが不足している」ことになります。
家庭菜園の土壌が痩せていることを懸念し、栽培中はしばしば追肥を行っていたのですが…与えていたのは窒素・リン酸・カリがバランス良く配合されているものでした。そのような追肥を継続した結果、土壌に含まれる成分のバランスがいつの間にか悪くなってしまったのかもしれません。
対策としては、カリ成分が多く含まれる肥料を与えることが挙げられます。今シーズンはそろそろ撤収していまうため、来シーズンにまた人参を育てる機会があれば、肥料のバランスについても少し考えてみたいと思います。
◎詳細についてはこちら
【肥料の三要素】植物の成長に不可欠!窒素・リン酸・カリの効果とは? - アタマの中は花畑