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【シャドークイーン⑥】真っ黒(紫)なジャガイモを収穫!意外にも味は普通だった!? - アタマの中は花畑
シャドークイーン(ジャガイモ)の初収穫に関する記事を先日投稿したところですが、その後も事あるごとに1株ずつ収穫しています。土寄せを行いながら育てたつもりだったのですが、中には土から顔を出している芋もちらほら見かけます。
今回育てたジャガイモは濃い紫色をしているため正直わかりづらいのですが…一般的に、地面から顔を出してしまったジャガイモは皮が緑色に変色します。こうしたジャガイモは「毒がある」として避けられることが多いのですが、実際のところどのような毒性を持つのでしょうか?
同様に芽の出たジャガイモにも毒があると言われるため、併せて触れてみたいと思います。
- 皮が緑色のジャガイモには毒がある?
- 発芽したジャガイモにも毒がある?
- なぜ毒素が生成されるの?
- ソラニン・チャコニンを摂取するとどうなるの?
- 皮が緑色、あるいは発芽したジャガイモは食べるべきではない?
- 元々紫のジャガイモなら問題ない?
皮が緑色のジャガイモには毒がある?
皮が緑色に変色したジャガイモには、ソラニンやチャコニンと呼ばれる天然毒素が含まれています。ソラニン・チャコニンはジャガイモが日射などの光を浴びることによって生成され、これにより皮の周辺が緑色に変色します(※)。冒頭で私が取り上げたように、地面から剥き出しの状態で芋を育ててしまうとソラニン・チャコニンが生成されやすいので注意が必要です。
(※光を浴びることでクロロフィル(葉緑素)やアルカロイド(苦味成分)が生成されます。ソラニンやチャコニンはアルカロイドと糖が反応することにより生成されますが、皮の緑色はクロロフィルによるものです。そのため、皮が緑色の部分にはクロロフィルだけではなくソラニンやチャコニンも同時に生成されている可能性が高いです)
誤解されやすいのですが、ソラニンやチャコニンは収穫後のジャガイモであっても生成されます。そのため、直射日光や蛍光灯の光を浴びやすいところで保管していると、いつの間にか皮が緑色に…ということがあるため注意が必要です。
発芽したジャガイモにも毒がある?
皮が緑色に変色したジャガイモと同様、発芽したジャガイモにもソラニン・チャコニンが含まれています。もしかしたら、緑色の皮よりもこちらの方がよく知られているのかもしれません。ジャガイモの保管期間が長いほど芽の出る可能性も高くなるため、収穫したジャガイモ・購入したジャガイモは早めに食べるようにしましょう。
なぜ毒素が生成されるの?
ジャガイモの皮や芽にソラニン・チャコニンが生成されるのには諸説あるようですが、「自らの繁殖のために毒素を生成している」という説をよく見かけます。芋を食べられないようにすることで確実に子孫を残す、ジャガイモならでは知恵ですね。
※このほか、成長しきっていない未熟なジャガイモにもソラニン・チャコニンが含まれている場合があるようです。私は結構食べてしまっていますが、家庭菜園等で育てる場合は頭の片隅に留めておくと良いかもしれません。
ソラニン・チャコニンを摂取するとどうなるの?
ジャガイモに含まれるソラニン・チャコニンを摂取した場合、以下のような症状が表れることがあります。学校給食で集団食中毒の原因となったこともあるため、症状が表れた場合はすぐに病院で見てもらいましょう。
・下痢
・吐き気、嘔吐
・頭痛
・頭痛
・目眩
皮が緑色、あるいは発芽したジャガイモは食べるべきではない?
ソラニンやチャコニンといった毒素を含む以上、避けるに越したことはありませんが…毒素を含む部分をきちんと取り除けば食べることができます。
皮が緑色のジャガイモの場合は、皮を厚めに剥くことで緑色の部分を全て取り除きます。また発芽したジャガイモについては、芽はもちろんのこと、発芽によって変色した根元の部分も全て取り除くようにしましょう。
元々紫のジャガイモなら問題ない?
もちろんそんなことはありません。
今シーズン我が家で育てたのはシャドークイーンと呼ばれる濃い紫色の品種ですが、光を浴びた皮や発芽した芽にはソラニン・チャコニンが含まれています。
元々の色合いのために判断が難しいですが、食べる際には以下の点に気をつけるようにしましょう。
・家庭菜園等で育てる場合は、地面から剥き出しになった芋は収穫しない
・収穫した芋は冷暗所で保管し、早めに食べるようにする