今シーズン、我が家の家庭菜園では赤ジソと青ジソを育てています。赤ジソは近所の花壇から譲っていただいたもの、青ジソは昨年育てていた株のこぼれ種から発芽したものなのですが、敷地内に生えているだけで色々と使えるためとても便利な野菜達です。
どちらもシソ(紫蘇)である両者ですが、葉の色以外に何か明確な違いはあるのでしょうか?今回はそんな赤ジソ・青ジソに関するご紹介です。
赤ジソ(赤紫蘇)の概要
科・属名:シソ科シソ属
種別:一年草
花色:赤紫
花期:8〜9月
収穫期:6〜7月
原産:中国
別名:イヌエなど
花言葉:善良な家風、力が蘇るなど
◎特徴:
中国原産の一年草で、独特の香りを持ちます。食中毒により死にかけた若者・子供に赤ジソを与えたところ息を吹き返したという言い伝えから、紫色の蘇生させる草=紫蘇(シソ)と名付けられたとされています。また、別名でもあるイヌエは「エゴマによく似た違う植物(※イヌ=似て異なる、との意味あり)」であることが由来となっています。
なお、一般的には紫蘇=赤ジソのことを指します。
青ジソ(青紫蘇)の概要
科・属名:シソ科シソ属
種別:一年草
花色:白
花期:8〜9月
収穫期:6〜9月
原産:中国
別名:大葉、イヌエなど
花言葉:善良な家風、力が蘇るなど
◎特徴:
赤ジソの変種で、紫色の色素(アントシアニン)の含有量が少ないため葉は緑色をしています。こちらも独特の香りを持ち、薬味や刺身のつまとして重宝されています。なお植物の品種としては青ジソ(またはシソ)が正式名称ですが、食用として流通する時は「大葉」と呼ばれることもあります。
◎青ジソと大葉の違いについてはこちら
【青紫蘇】シソと大葉は同じ植物?両者の違いは一体何? - アタマの中は花畑
赤ジソと青ジソの違いとは?
赤ジソと青ジソの最大の違いは、何と言っても葉の色です。赤ジソの葉にはアントシアニンが多く含まれているため紫色に見えますが、青ジソにはほとんど含まれていません。赤ジソは主に着色用として用いられており、梅干しや柴漬け、紫蘇ジュースなどの原料にもなります。
一方で、紫蘇特有の香りは青ジソの方が強いとされています。香りの強い青ジソは用途が広く、薬味や刺身のつま、天ぷらなどに用いられています(紫色にはなりませんが、紫蘇ジュースも作れます)。赤ジソは用途が限られるため6〜7月からしか流通しないのですが、用途の広い青ジソはハウス栽培もされているため、一年中見かけることができます。
【余談】両方の特徴を持つ「片面紫蘇」
今回は赤ジソと青ジソの違いについてご紹介しましたが、栽培品種の中には両方の特徴を持つ「片面紫蘇」も存在します。片面紫蘇とは葉の表側が緑色、裏側が紫色をしているのが特徴で、主に岩手県で栽培されています。用途はジュースやふりかけなどで、どちらかと言えば赤ジソに近い使われ方のようです。