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以前投稿した記事の中で、雑草は「人が整備・管理している土地で、人の意図なく生える植物」であることをご紹介しました。したがって雑草の種類は無数に存在することになるのですが、「雑草」といえば皆さま何を思い浮かべるでしょうか?
私もすぐにいくつか思い浮かんだのですが、真っ先に挙がったのが今回取り上げるスズメノカタビラです。先日近所の公園で見かけたのですが、いかにも雑草!という見た目をしている気がします。
それにしても気になるのがその名前です。「スズメノカタビラ」という大層な名前が付いているのですが、その由来は一体何なのでしょうか?
スズメノカタビラの概要
科・属名:イネ科イチゴツナギ属
種別:一年草(または越年草)
花色:白
花期:一年中
原産:ヨーロッパ(原産地不明という説もあり)
別名:ハナビグサ、ホコリグサなど
花言葉:私を踏まないで
◎特徴:
ヨーロッパ原産とされていますが、今では世界中に分布しているため原産地不明とする説もあります。日本にも帰化しており、畑や田んぼ、道端などの至るところに分布しています。基本的には一年草ですが、冬を越して越年草となる場合もあります。
名前の由来は?
スズメノカタビラを漢字表記すると「雀の帷子」となり、帷子とは着物(夏に着る単衣の着物)のことを表しています。その名のとおり、小さな穂がたくさん集まった様子がスズメの着物に見立てられたことから「スズメノカタビラ」と名付けられたとされています。
【余談】植物の名前に「スズメ」が付くのはなぜ?
スズメノカタビラが「スズメの着物」に見立てられたことはわかりましたが、そもそもなぜ数ある鳥達の中からスズメが選ばれたのでしょうか?
以前の記事でも触れたことがあるのですが、「スズメ」は同じ仲間の中でも比較的小型の品種に付けられる傾向があります。スズメノカタビラの草丈は5〜30cmほどで、イネ科の植物の中でもかなり小型の部類に当てはまります。
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なお、(スズメに対して)少し大型の品種には「カラス」と名付けられる傾向があります。代表的な例だとカラスウリとスズメウリ、カラスノエンドウとスズメノエンドウなどが挙げられます。スズメノカタビラにもこれが当てはまり、もう少し大型のカラスノカタビラ(オオイチゴツナギ、草丈は1m弱程度)と呼ばれる植物が実際に存在します。
▲カラスノエンドウ
▲スズメノエンドウ
色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑 [ 高橋修 ]