花が少なくなりがちなこの時期ですが、その分ツバキの花がよく目立つようになります。ところが、ツバキだと思って眺めていた木が実はサザンカだった!という私のような経験をしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。見た目がよく似た両者ですが、実際のところどのような違いがあるのでしょうか?
ツバキ(椿)の概要
科・属名:ツバキ科ツバキ属
種別:常緑低木〜高木
花色:ピンク、白、赤など
花期:11〜4月
原産:日本、台湾、朝鮮半島
別名:カメリア、ヤブツバキ(藪椿)、タイトウカ(耐冬花)、サンサカ(山茶花)など
花言葉:控えめな素晴らしさ、気取らない優美さなど
◎特徴:
日本・台湾・朝鮮半島を原産とする常緑樹で、野生種には広く分布するヤブツバキと、本州の日本海側を中心に分布するユキツバキの2種類があります。ヤブツバキの実からは油(椿油)を採取することができ、主に美容目的で重宝されています。江戸時代頃から本格的な品種改良が進み、現在では数千種以上の品種が流通しているとも言われます。
華やかな花を咲かせる一方で、散り際に首元から落ちる性質があるため、病院等への持ち込みは推奨されていません。
また、よく似た名前の花にナツツバキがありますが、ツバキはツバキ属、ナツツバキはナツツバキ属に属するため厳密には異なる樹木です。
◎ナツツバキの概要についてはこちら
【シャラノキ】ナツツバキ(夏椿)の別名はシャラソウジュ!沙羅双樹との関係は? - アタマの中は花畑
サザンカ(山茶花)の概要
科・属名:ツバキ科ツバキ属
種別:常緑低木〜小高木
花色:ピンク、白、赤
花期:10〜12月
原産:日本
別名:サンサカ(山茶花)、オキナワサザンカ、イワハナビ(岩花火)など
花言葉:困難に打ち克つ、ひたむきさなど
◎特徴:
日本原産の常緑樹で、野生種は四国〜南西諸島を中心に分布しています。剪定に強いため、生垣用の樹木としても重宝されています。サザンカという名前の由来は、ツバキの別名である山茶花(サンサカ)が訛ったことだと言われています。
ツバキとサザンカの違いは?
どちらもツバキ科ツバキ属に属していることや、ツバキの別名が訛ってサザンカと呼ばれるようになったことなどを踏まえると、両者は非常によく似た樹木だということが伺えます。しかしながら、細かい部分も含めると以下のような違いがあります。
◎ツバキ(写真左)
・サザンカに比べて花期が遅い(11〜4月頃)
・葉の裏側に細かい毛が生えていない
・サザンカに比べて葉が一回り大きい
・花は立体的で厚みがある
・花が散る際は首元から落ちる
・サザンカに比べて耐寒性が強い(野生種の分布は東北以南)
◎サザンカ(写真右)
・ツバキに比べて花期が早い(10〜12月頃)
・葉の裏側に細かい毛が生えている
・ツバキに比べて葉が一回り小さい
・花はやや平面的で薄い
・花が散る際は花弁が1枚ずつ落ちる
・ツバキに比べて耐寒性が弱い(野生種の分布は四国以西)
慣れないうちはなかなか難しいのですが、機会があれば近くの「ツバキっぽい木」「サザンカっぽい木」を観察してみてはいかがでしょうか?
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