先日、少し遠いところまで足を延ばしたのですが、その際に訪れた林道でこんな植物を見かけました。
葉だけでは何の植物なのか判別しにくいのですが、実は「フユイチゴ」と呼ばれる木苺の一種です。名前からしてこの時期に実をつけそうですが、一般的な木苺と同様に食べられるのでしょうか?
フユイチゴの概要
科・属名:バラ科キイチゴ属
種別:常緑小低木
花色:白
花期:8〜10月
収穫期:11〜1月
原産:日本、台湾、朝鮮半島、中国など
別名:カンイチゴなど
花言葉:真心の愛、未来の予感など
◎特徴:
日本をはじめとした東アジアに分布する木苺で、日本では主に関東〜九州地方で見かけることができます。多くの木苺は春〜夏に収穫期を迎えるのに対し、この木苺は寒い冬に実をつけることからフユイチゴ(冬苺)またはカンイチゴ(寒苺)と呼ばれます。
樹高は20〜30cm程度と低く、つる状の枝を地面に這わせながら成長します。
フユイチゴの実を発見!
概要欄にも写真を掲載したばかりですが、同じ林道沿いで実をつけた株も発見しました。実の直径は1cmほどと小さいのですが、今の時期であれば周辺の植物が枯れていることも多いため、比較的見つけやすい印象です。
なお「寒い冬に実をつける」という性質上、フユイチゴの実は比較的温暖な地域でのみ見かけることができます。日本での分布域が関東以西であるのも、この特徴によるものと言われています。
フユイチゴの実は食べられるの?
フユイチゴの実は食べることができます。むしろ木苺のなかではかなり甘い部類に入るため、加工用だけでなく生食でも美味しくいただけます。
なおフユイチゴの葉や枝には細かい棘が生えているため、肌の弱い方は手袋等を着用の上収穫されることをおすすめします。また樹高が低く地面付近に実をつけるため、食べる前によく洗っておくようにしましょう。