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早くも、2022年に突入してから半月が経過しようとしています。毎年1月7日には七草粥を食べているのですが、今年はそんな事をすっかり忘れていました。我が家の庭には毎年のようにハコベ(ハコベラ)やハハコグサ(ゴギョウ)、ナズナが生えているので、来シーズンこそお粥を作れればと思っています。
今回は、春の七草の一つでもあるナズナに関する話題です。ナズナといえば小さな白い花が特徴ですが、ナズナだと思って近付くと実はタネツケバナだった!ということがよくあります(よね?)。見た目がよく似た両者ですが、どのような違いがあるのでしょうか?
ナズナの概要
科・属名:アブラナ科ナズナ属
種別:越年草
花色:白
花期:2〜6月
原産:ヨーロッパ、西アジア
別名:ペンペングサ(ぺんぺん草)、シャミセングサ(三味線草)など
花言葉:全てを捧げます、あなたに全てをお任せしますなど
◎特徴:
ヨーロッパ〜西アジア原産の越年草で、現在では日本にも帰化しています。春の七草としても知られ、昔は冬場の野菜として重宝されていたようです。名前の由来には諸説あり、撫でるように可愛い菜=ナズナになった説や、夏に枯れる菜=夏無き菜=ナズナになった説などがあります。
◎ナズナの概要は下記記事からの引用です
【ナズナ】ペんぺん草と呼ばれるのはなぜ?〜ぺんぺん草で遊んでみよう!〜 - アタマの中は花畑
タネツケバナの概要
科・属名:アブラナ科タネツケバナ属
種別:越年草
花色:白
花期:3〜5月
原産:日本
別名:コメナズナ、メクラゼリなど
花言葉:勝利、不屈の心、情熱など
◎特徴:
水田雑草の一つとして知られ、田んぼの畦道など少し湿った場所に分布しています。花期は3〜5月頃で、ちょうど稲作を始める頃(=種籾を水に漬ける頃)に開花することから、種漬花=タネツケバナと呼ばれるようになりました。このような性質・経緯から、田んぼとは切っても切り離せない関係にあります。
ナズナとタネツケバナの違いは?
見た目だけではなかなか見分けがつかない両者ですが、細かく見ると以下のような違いがあります。見分けが難しい場合は、まず実の形を観察してみると良いかもしれません。
◎ナズナ(写真左)の特徴
・開花時の草丈が高く、50cmを超える場合もある
・ハート型の実をつける
・葉は単葉で、楕円形または細かい切れ込みの入った形状をしている
◎タネツケバナ(写真右)の特徴
・草丈が低く、開花時でも20cm程度に留まる
・線状の実をつける
・葉は複葉で、1本の茎に細かい葉がたくさん付いたような形状をしている
ちなみに…春の七草に数えられるのは2つのうちナズナのみですが、タネツケバナも食用にすることができます。そのため、誤ってタネツケバナを七草粥に加えてしまっても、身体的には問題ありません。