最近はすこし落ち着いていますが、少し前までは我が家の敷地内にもたくさんの霜柱が見られました。特に冷え込んだ日には、花壇や家庭菜園の至る所にびっしりできてしまうほどでした。
もちろん育てている植物達の近くでも霜柱ができるのですが、植物達に悪影響を及ぼさないか心配になってしまいます。実際のところ、霜柱ができても植物に影響はないのでしょうか?
霜柱とは?
霜柱(しもばしら)とは、地中に含まれる水分が地表にしみ出して柱状に凍結したものです。毛細管現象(=細い管の中の液体が上昇または下降する性質)によって土の粒の間を水分が上昇し、地表にしみ出すとその寒さで凍りつきます。その後は氷の管の中を水分が上昇していくため、徐々に柱のような形になります。
霜柱ができやすい条件は主に以下と言われています。花壇や家庭菜園の土は柔らかく、かつ適度な水分を含んでいることが多いため、気温さえ低ければ霜柱ができやすい環境とも言えそうです。
・気温が概ね0℃以下であること
・地中に適度な水分を含んでいること
・土壌が柔らかく、大小さまざまな粒を含んでいること
霜柱と霜の違いは?
霜柱と名前がよく似た現象として霜が挙げられます。どちらも「寒さで水分が凍りついたもの」である点は変わらないのですが、それぞれ以下のような特徴があります。
◎霜柱
→地中の水分が凝固(液体→固体に変化)したもの
◎霜
→空気中の水分が昇華(気体→固体に変化)したもの
「凝固」「昇華」という言葉を使ったのは学生時代の理科(化学)の授業依頼かもしれないです。。。いずれにせよ、水分が凍りつく過程が異なるため、霜柱と霜は全く異なる現象と定義されています。
植物に影響はないの?
霜柱ができる際、氷だけてはなく地表面の土も一緒に持ち上がりますよね。そのため、霜柱が溶けた後の土は非常にフカフカしており、持ち上げられていた部分は水分が抜けて乾燥したような状態になってしまいます。我が家の花壇・家庭菜園でもこれらの現象が発生するのですが、植物に影響はないのでしょうか?
▲霜柱が溶けて乾燥した土の例
少し調べてみたのですが、(まだ根が十分に張っていない植物を除けば)地表面の乾燥についてはあまり気にしなくても良いようです。もちろん極端に乾燥すれば枯れてしまうこともありますが…。
それよりも気にしなくてはいけないのが土壌の凍結です。霜柱ができるほど気温が低いということは、周辺の土壌も含めて凍結している可能性が極めて高いです。この凍結により植物の根が傷んだ結果、株全体が枯れてしまったり、生育不良に陥ったりするケースもあるため冬場の管理には注意が必要です。
霜柱の発生対策について
それでは、霜柱による被害を少しでも軽減させるためにはどのような対策を講ずる必要があるのでしょうか?
最も簡単な対策は「植物の根元付近を暖かくして凍りにくくすること」です。具体的には藁を敷いたりマルチングを行うことで、土壌の温度低下をある程度抑えることが可能です。かなり極端ではありますが、我が家の実生パパイヤ(越冬中)などが良い例なのかもしれません。
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