我が家の周辺では、都心部より数日程度遅れてソメイヨシノが開花しました。満開を迎えたのは3月末頃だったのですが…4月最初の週末でもまだ楽しめそうだったため、近所の公園まで足を運んでみることにしました。
この日は何枚か写真を撮影したのですが、開花直後に比べると全体的に赤っぽい色をしていることに気が付きました。ソメイヨシノは、開花からの日数で花色が変化するものなのでしょうか?
ソメイヨシノの概要
科・属名:バラ科サクラ属
種別:落葉高木
花色:薄桃
花期:3〜4月
原産:日本
別名:吉野桜(ヨシノザクラ)、桜(※通称として)など
花言葉:純潔、優れた美人など
◎特徴:
江戸彼岸桜と大島桜の雑種の交配によって生まれた日本産のサクラです。桜といえば専らソメイヨシノのことを指し、桜前線の基準にもなっています(沖縄・北海道を除く)。
葉よりも先に花が咲くことでも知られ、開花時の見栄えがとても良いのも特徴です。
◎ソメイヨシノの概要は下記記事からの引用です
【ソメイヨシノ】日本の桜と言えばやっぱりこれ!〜日本中のソメイヨシノは全てクローンだった!?〜 - アタマの中は花畑
開花からの日数で花色が変わる!?
この日ソメイヨシノの写真を撮影していたところ、花によって中心付近の色が異なることに気が付きました。例えばこちらの開花直後と思われる花の場合、中心付近(雌しべ、雄しべ、花弁の付け根など)は黄色っぽい色をしています。
続いてこちらは散り際を迎えたと見られる花です。先程の写真とは異なり、中心付近は濃い赤色をしていることがわかります。
ちょうど2種類の花が並んでいるところを見つけました。向かって右側が開花直後、左側が散り際と思われますが、まるで違う品種かのように色合いが異なります。
花の中心が赤くなるのはなぜ?
ここまでの内容を振り返ると、どうやらソメイヨシノの花は開花からの日数で中心付近が黄色→赤色へと変化するようです。この性質は、一体何によるものなのでしょうか?
その正体は当ブログでもお馴染みの「アントシアニン」と呼ばれる赤い色素です。ソメイヨシノの花が淡いピンク色をしているのもアントシアニンによるもので、花が日光(紫外線)を浴びることでも生成されます。生成されたアントシアニンは花から枝(幹)へと移動しているのですが、散り際を迎えると花と枝が切り離しの工程に入るため、色素の移動が難しくなります。こうして移動できなくなったアントシアニンが花の付け根に蓄積することで、中心部が赤く色付くというわけです。
言い換えると、ソメイヨシノの花の中心が赤くなるのは散り際を迎えたサインだということになります。この頃の花は開花直後よりも色鮮やかに見えるため、むしろこちらを好むの方も多いかもしれません。ソメイヨシノの見頃を過ぎた地域も多くなってきましたが…散り際を迎えた今だからこそ、もう一度花に目を向けてみてはいかがでしょうか。

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