アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【総集編】種からパパイヤは育てられるか?実生パパイヤの成長記

2年ほど前、スーパーで購入したパパイヤの実から種を取り出し、土に植えたところから我が家のパパイヤ栽培が始まりました。パパイヤといえば南国果実のイメージが強いですが、私が住んでいる関東地方でも実を収穫することはできるのでしょうか?

今回は、本ブログへ不定期に投稿してきた「実生パパイヤシリーズ」の総集編です。

 

 

パパイヤの種まき(2020年3月投稿)

近所のスーパーを20軒ほどはしごし、ようやくパパイヤの実を購入することができました。今回はこの実から種を取り出し、実際にまいて育ててみることにしました。

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種の表面には凹凸があり、小さなオナモミのような形状をしていました。合計20粒ほどの種を種まきポット・育苗ポットにまいたところから、今回の長期企画がスタートしました。
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甘いパパイヤを食べるには自分で育てるのが一番!?(2020年3月更新)

先程取り上げたパパイヤの実は家族で分け合って食べたのですが、正直なところ食べるのを躊躇してしまうくらいの苦味がありました。どうやら未熟な状態で収穫されたことが原因のようで、市販のパパイヤにはよく見られる事例なのだそうです。言い換えれば「自宅で完熟した実を収穫できれば、甘くて美味しい果肉が食べられる」ということなので、何とか最後まで育て上げたいところです。

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種まきから3週間で発芽!(2020年4月更新)

種まきから3週間ほどで芽が顔を出し始め、1カ月も経過すると双葉が開き切りました。種まきポットと育苗ポットでは、後者の方が若干発芽は早かったです。

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初めての植え替え(2020年4月更新)

最初の本葉が伸びてきた頃、根腐れにより一部の芽を枯らしてしまいました。確証は持てないのですが、発芽せずにカビたり腐ったりした種が悪影響を及ぼしたのかもしれません。これ以上被害が拡大しないよう、健全な芽を1株ずつ別の育苗ポットに移植しました。

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苗の鉢出し(2020年4月更新)

ここまでは(養分のない)種まき用の土で育てていたのですが、そろそろ成長に限界を感じ始めました。そこで、3号ポットへの鉢出しと兼ねて培養土への入れ替えを行いました。現段階では合計8株が生き残っています。

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虫の食害で思うように成長せず…(2020年7月更新)

我が家の実生パパイヤに最初の試練が訪れたのは1年目7月のことでした。葉の裏側にアブラムシのような小さな虫が寄生し、葉が思うように成長しなくなってしまいました。見つけた虫は1匹1匹手で潰し、しばらく様子を見ることにしました。

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5号鉢へ植え替え(2020年8月更新)

虫を手で潰し続けたおかげか、1カ月ほどでここまで復活しました。生き残っているのはわずか3株でしたが、このうち生育の良い2株を5号鉢に植え替えることにしました。

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葉の形が変わった!?(2020年9月更新)

株の成長につれて、葉の切れ込みが徐々に大きくなってきました。少し調べてみたところ、葉に切り込みを入れることで下の葉にも光が当たるようにし、光合成の効率を上げているのだそうです。なおこの時点で、生き残っているのはこちらの2株のみになりました。

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パパイヤの耐寒温度はどのくらい?(2020年10月撮影)

1カ月前よりさらに成長し、草丈は40cm程度に達しました。8月以降は順調に成長してきましたが、そろそろ越冬のことも気に掛ける必要が出てきました。パパイヤの耐寒温度は5℃程度と言われているため、あと1カ月ほどしたら室内へ移動させることになりそうです。

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6号鉢へ植え替え(2020年10月更新)

室内越冬を前に、鉢を5号鉢→6号鉢に変更しました。本当はもう少し大きい鉢にしてあげたいところですが、我が家の室内スペース的にはこの大きさが限界です。。。

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寒さに負けてピンチ到来!(2020年11月更新)

そして、実生パパイヤに2度目の試練が訪れたのは1年目11月のことでした。この時期はまだ気温が5℃を下回ることはなかったのですが、まだ株が小さいため寒さにも弱かったようです。急いで室内へ移動させましたが、気付いた時にはご覧のような有り様でした。

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最大のピンチ脱出!(2020年12月更新)

先月のトラブルで大半の葉は落ちてしまいましたが、成長点付近の葉は12月に入っても生き生きとしていました。まだ余談を許さない状況ですが、最大のピンチは脱したかな?というところです。

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【実生パパイヤ12】室内での越冬に挑戦中。12月でも生きていた! - アタマの中は花畑

 

初めての真冬到来(2021年1月更新)

1年で最も寒い季節が到来しました。室内でも朝晩はかなり冷え込みますが、パパイヤの株は何とか堪えてくれています。

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片方の株は成長点(先端)付近が枯れてしまったのですが、その下側から脇芽が伸び始めました。この調子であれば、真冬は乗り切ってくれそうです。

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【実生パパイヤ12】室内での越冬に挑戦中。12月でも生きていた! - アタマの中は花畑

 

室内越冬成功!(2021年4月更新)

室内で無事に冬を乗り切り、2度目の春がやって来ました。越冬させていた2株のうち1株は枯れてしまいましたが、もう1株は元気そうです。

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なお生き残っていた株からは2本の脇芽が伸びていましたが、生育の良い1本だけを残すことにしました。剪定によって枯れてしまわないと良いのですが…。

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【実生パパイヤ14】冬越し成功!2年目の春到来! - アタマの中は花畑

 

地植えに切り替え(2021年4月更新)

これまでは鉢植えで育ててきましたが、ゴールデンウィークに差し替えるタイミングで地植えに切り替えることにしました。家庭菜園の一角に予めスペースを確保しておいたため、以降はこの場所で成長を観察することになります。

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【実生パパイヤ15】いよいよ地植え!2年目の収穫を目指して…! - アタマの中は花畑

 

2度目の夏到来!(2021年7月更新)

植え付けからしばらく間隔が空き、夏がやって来ました。植え付け直後は風で大きく煽られるほど貧弱でしたが、この頃には幾分たくましくなった気がします。草丈は60cmで、植え付け時から20cmほど成長しました。

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【実生パパイヤ16】2年目の夏到来!パパイヤの開花時期はいつ? - アタマの中は花畑

 

遂に蕾の姿が…!(2021年8月更新)

草丈が一気に成長し、遂に1mの大台を突破しました。パパイヤの成長とともに、我が家の家庭菜園もどんどん無法地帯化しています。。。

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そしてこの頃、葉の付け根付近に蕾のようなものが顔を出し始めました。路地植えパパイヤの花期は8〜10月頃とのことなので、このまま順調に開花してくれることを祈るばかりです。

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【実生パパイヤ17】草丈が急成長!いよいよ蕾が見えてきた…? - アタマの中は花畑

 

なかなか花が開花しないのはなぜ?(2021年9月更新)

草丈は145cm、根元付近の太さは直径6cm程度まで成長しました。ここまで成長すると草ではなく「木」そのものです。

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また8月に確認した蕾はある程度まで成長するものの、開花する前に枯れて落ちてしまいます。原因に関しては特定できませんでしたが、肥料過多が影響しているのでは?と考えています。

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【実生パパイヤ18】パパイヤ計画に暗雲が…。花が咲かないのはなぜ? - アタマの中は花畑

 

待ちに待った開花(2021年9月更新)

パパイヤの開花を半分諦めかけていた9月末、遂に念願の花が開花しました。パパイヤには雄花、雌花、両性花(雄花・雌花の両方の性質を持つ花)の3種類が存在しますが、我が家の株に関してはこのうち両性花だったようです。両性花であれば1株でも受粉する可能性が残っているため、この先の結実にも期待がかかります。

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初めての結実を確認!(2021年10月更新)

開花から5日ほどで子房(後に果肉となる部分)が顔を見せ始め、徐々に膨らんできました。この時点で、実の直径は2cmほどでした。

この先の冷え込みを考慮すると完熟パパイヤの収穫はほぼ絶望的であるため、今回はまず青パパイヤの収穫を目指すことにしました。

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【実生パパイヤ20】遂に結実!青パパイヤの収穫タイミング・サイズはどのくらい? - アタマの中は花畑

 

結実から1カ月(2021年10月更新)

結実から1カ月が経過しましたが、思ったほど実が成長していません。実の直径は4cmほどで、同じくらいのサイズの実がもう1つ付いているような状況でした。11月に差し掛かったら一気に枯れてしまう可能性もあるため、適切な収穫タイミング(引き際)を見極めつつ、引き続き観察を続けます。

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【実生パパイヤ21】初開花から1カ月が経過!現在の実のサイズはどのくらい? - アタマの中は花畑

 

越冬前に青パパイヤを収穫!(2021年12月更新)

12月中旬に差し掛かっても株自体は活き活きとしていましたが…越冬準備にあたり主茎の伐採が必要になったため、その前に青パパイヤを収穫してしまうことにしました。

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サイズはかなり小さいものの、全部で4個の青パパイヤを収穫することができました。最も大きい実は直径6cm程度でした。
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早速実を切ってみたところ、その見た目は昨春に購入した“親”にそっくりでした。(まだ未熟だったためか)苦くてとても食べられた味ではありませんでしたが、種からここまで育てられただけでも感動してしまいました。
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【実生パパイヤ22】越冬前に青パパイヤを収穫!実生パパイヤのお味はいかに…? - アタマの中は花畑

 

伐採、そして屋外越冬に挑戦!(2021年12月更新)

そしていよいよ、越冬準備にあたり主茎を伐採する時がやって来ました。実生1年目は11月の時点で寒さに負けてしまいましたが、実生2年目ともなると幾分寒さにも強くなるようです。

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伐採直前の草丈は160cm、根元付近の太さは直径8cm弱程度でした。直径1cmほどの小さな種からよくここまで成長したものです。

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伐採後は株元にパームマットと梱包材を何重にも巻き付け、寒さや霜の影響を最小限に抑えられるようにしました。ここまで対策を講じてもなお越冬は難しいと思いますが、僅かな可能性にかけて翌春の結果を楽しみにしたいと思います。
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屋外越冬の結果は…?(2022年4月更新)

越冬準備から4カ月ほどが経過し、実生3年目の春がやって来ました。見た目の変化はほとんどなく、中で葉が伸びているような様子も見られませんが果たしてどうでしょうか…?

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巻き付けていたパームマットと梱包材を取り除いてみると、パパイヤは無残な姿に変わり果てていました。越冬に失敗した理由は「屋外の寒さに耐えられなかったこと」や「梱包材を巻き付けたことで内部が蒸れて腐ってしまったこと」などが関係したと考えています。f:id:matundaba79:20220418104508j:image

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おわりに

最後は越冬失敗というオチになってしまいましたが、こうして我が家の「実生パパイヤシリーズ」は幕を閉じました。約2年にわたってパパイヤの成長を見守ることができ、私としても貴重な経験になりました。今のところまだ予定はありませんが、機会があればまた何かの実生栽培に挑戦したいと思っています。


【天煌 (てんこう)】 矮性パパイヤ 3.5号ポット苗 沖縄県産