(※本当はGW中に投稿しようと思っていたのですが、すっかりタイミングを逃してしまいました。。。)
ということで、今回取り上げるのはこちらの柏餅です。我が家でも子供の日(5月5日)に柏餅を購入し、息子と一緒に美味しくいただきました。
柏餅といえば、その名のとおり柏(カシワ)の葉で包まれている点が特徴です。しかしよく考えてみると、別に柏の葉でなくても餅を包む分には問題ないような気もします。そもそも、数ある植物の中でなぜ柏が採用されるようになったのでしょうか?
柏(カシワ)の概要
科・属名:ブナ科コナラ属
種別:落葉中高木
花色:黄
花期:5〜6月
原産:日本、朝鮮半島、中国など
別名:カシワギ(檞樹)など
花言葉:勇敢、愛は永遠に、愛想の良さなど
◎特徴:
日本・朝鮮半島・中国などを原産とする落葉中高木です。痩せた土壌でも育つため、他の植物が入り込みにくい沿岸部や火山帯などでよく群落を形成します。手のひらのような形の葉が特徴で、若葉の表面には細かい毛が生えています。落葉樹ですが冬でも葉が落ちない(=枯れた葉が枝に付いたままの状態)ことから、日本では縁起の良い樹木として扱われています。
また柏はブナ科に属しているため、その果実はドングリの一種であるとも言えます。
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柏の葉で餅を包むのはなぜ?
柏の葉にはオイゲノールと呼ばれる抗菌・防腐成分が含まれており、この葉で包むことにより餅が腐るのを防いでいたと言われています。柏餅自体は古くから親しまれていますが、当時は冷蔵庫がなかったため、柏の葉が非常に重宝されていたのかもしれません。
なお、餅と同様に柏の葉も食べることはできます(無毒)が、繊維質でかつ苦味を持つためあまりお勧めしません。。。
端午の節句に柏餅を食べるのはなぜ?
柏餅と言えば端午の節句(こどもの日、5月5日)に食べるイメージが強いですが、なぜこの日に食べられるようになったのでしょうか?
これには、概要欄でも触れた柏の木の性質が深く関係しています。柏は落葉樹に属するのですが…冬になっても枯れた葉が落ちることはなく、新芽が伸びる翌春まで枝に付き続ける性質があります。そのため、神様が宿る縁起の良い木として扱われてきました。このことから「子孫繁栄」「家系が絶えない」などの意味が込められ、柏餅を食べる風習が広まったとされています。
なお、柏餅を食べる風習があるのは主に東日本であり、西日本では粽(ちまき)を食べることか多いようです。粽には「忠誠心が高い」という意味が込められ、こちらも端午の節句によく食べられています。