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少し前の記事で、我が家で育てているスイカの雌花と雄花についてご紹介しました。これらを人工授粉させた結果、現在ではピンポン玉くらいの大きさの実ができました。日に日に成長している様子が長男・次男にとっても面白いらしく、保育園へ連れて行く前にスイカを観察するのが最近の日課になっています。
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さて、今回取り上げたスイカは1本の株の中で雌花・雄花をそれぞれ咲かせますが、中には株によって雌花・雄花のどちらかしか咲かせない植物も存在します。そんな植物の場合、雌株・雄株はどのようにして決まるのでしょうか?
植物の雌と雄について
植物には大きく「雌雄両全株」「雌雄異花同株」「雌雄異株」の3つに分類することができます(※)。これらは雌花/雄花や雌株/雄株の区別があるかどうかによって分類されています。
※中にはいずれにも含まれない植物も存在します。
◎雌雄両全株(しゆうりょうぜんしゅ)
・雌花/雄花の区別:無
・雌株/雄株の区別:無
・特徴:1つの花に雌しべ・雄しべの両方が付く植物
・代表的な植物:トマト、ナス、イチゴなど
◎雌雄異花同株(しゆういかどうしゅ)
・雌花/雄花の区別:有
・雌株/雄株の区別:無
・特徴:同じ株の中で、雌しべのみを持つ花(雌花)と雄しべのみを持つ花(雄花)が分かれている植物。
・代表的な植物:スイカ、トウモロコシ、キュウリなど
◎雌雄異株(しゆういしゅ)
・雌花/雄花の区別:有
・雌株/雄株の区別:有
・特徴:株によって雌花のみが付くものと、雄花のみが付くものとに分かれる植物。
・代表的な植物:アスパラガス、ほうれん草、キウイ、イチョウなど
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植物の雌株・雄株はどうやって決まる?
先程ご紹介した3分類のうち、雌雄別株に属する植物は株によって雌株・雄株が完全に分かれています。雌株・雄株に分かれるタイミングは私達人間と同じように、受粉した時点で決まると言われています。染色体上の性別決定遺伝子が関わっているという研究結果も報告されていますが、まだまだ未解明な部分も多く、現在でも盛んに研究が続けられています。
なお、挿し木を行った場合は親株の性質をそのまま引き継ぐため、雌株からは雌株、雄株からは雄株しか生まれません。
雌株と雄株の使い分け例
自然界では雌株と雄株の発生確率はおよそ1:1であり、どちらが生まれるかはほぼランダムだと言えます。しかしながら、私達の生活の中では雌株と雄株を使い分けることもあります。
例えば街路樹としてお馴染みのイチョウは、雌株と雄株を混ぜて植えると秋に銀杏を収穫することができます。しかしながら、市街地に植える場合は銀杏の匂いを避ける目的で雄株ばかりを選ぶケースがあります。
また、アスパラガスは雌株の方が品質が良い反面、雄株の方が収量は多いと言われています。また栽培方法によっても雌株と雄株では違いが生じるため、中にはいずれかを選別して栽培することもあるようです。