今年の春、我が家の近所に新しく宅地が造成されたのですが…ほんの数カ月で宅地とは思えないくらいの草原に変わり果てていました。普段はそれなりにお世話しながら花や野菜を育てていますが、何もせずにここまで旺盛に成長する野草にはいつも驚かされます。
そんな草原(宅地)では、最近野草達の花が次々と開花しています。今回私が注目したのはこちらのオヒシバです。正直あまり目立ちませんが、この時期よく見かける野草の1つです。
同じくよく見かける野草としてメヒシバが挙げられますが、見た目がオヒシバに似ており、両者の見分けは少し難しい印象です。そこで今回は、そんなオヒシバとメヒシバの特徴について少しまとめてみることにしました。
オヒシバの概要
科・属名:イネ科オヒシバ属
種別:一年草
花色:─
花期:8〜10月
原産:世界の熱帯〜温帯地方
別名:チカラグサ(力草)など
花言葉:雑草のように生きるなど
◎特徴:
世界の熱帯〜温帯地方に広く分布する一年草で、日本では本州以南に分布しています。痩せた土壌でも生育可能なため、道路脇や公園でも見かけることができます。茎が丈夫で引きちぎるのに力を要することから、チカラグサ(力草)と呼ばれることもあります。
メヒシバの概要
科・属名:イネ科メヒシバ属
種別:一年草
花色:─
花期:7〜11月
原産:世界の熱帯〜温帯地方
別名:メシバ、スモトリグサなど
花言葉:情緒不安定など
◎特徴:
世界の熱帯〜温帯地方に広く分布する一年草で、日本では北海道を含む全土に分布しています。オヒシバによく似ていますが、全体的に細く柔らかいイメージを持つことから、対比する形で雌日芝(メヒシバ)と呼ばれるようになりました。
オヒシバとメヒシバの違い・見分け方は?
オヒシバはイネ科オヒシバ属、メヒシバはイネ科メヒシバ属に属するため、分類上では両者は異なる植物だと言えます。ここでは両者の主な特徴についてまとめてみました。細かく見ればいくつか違いはあるのですが、私自身は主に「穂が太いものはオヒシバ、穂が細いものはメヒシバ」で見分けています。
◎オヒシバの特徴(写真左)
・葉、茎、穂が全体的に太い
・花期がやや短い(8〜10月)
・株そのものが放射状に広がって成長する
・踏みつけに強い
・北日本にはほとんど分布していない
◎メヒシバの特徴(写真右)
・葉、茎、穂が全体的に細い
・花期がやや長い(7〜11月)
・細い茎を伸ばしながら広がって成長する
・踏みつけにやや弱い
・北日本でも見かけられる