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【年輪】木の枝や幹の断面に縞模様ができるのはなぜ?

本ブログでは草花のほか、稀に樹木についてもご紹介することがあります。そんな樹木といえば、枝や幹の断面に表れる「年輪」を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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年輪は木の樹齢を推定するための一つの目安になりますが、そもそもなぜ枝や幹の断面に縞模様が表れるのでしょうか?

 

 

年輪はなぜ形成されるの?

年輪とは樹木の断面に形成される同心円状の縞模様のことで、成長輪とも呼ばれます。「成長輪」という別名のとおり、年輪の形成には樹木の成長が大きく関わっています。

 

まず、樹皮の直下には形成層と呼ばれる部分があり、ここで細胞分裂が繰り返し発生することで枝や幹が成長していきます。細胞分裂は外側へ向かって発生するため、枝や幹の内側ほど古い細胞、外側ほど新しい細胞で形成されていることになります。この細胞分裂のスピードは季節によって異なり、日本の場合は以下のような年変動があります。

・春:細胞分裂が活発で成長も早い

・夏:細胞分裂が緩やかになり成長も遅くなる

・秋〜冬:細胞分裂はほとんど行われない

 

樹木の断面の色は細胞分裂のスピードによって異なり、成長の早い時期(春)に形成された細胞は色が薄く、遅い時期(夏〜冬)に形成された細胞は色が濃い傾向があります。したがって、この1年の繰り返しにより、枝や木の断面に同心円状の模様(年輪)が形成されるというわけです。色の濃淡は1年ごとに繰り返されるため、年輪の数を数えることでおおよその樹齢を推定することができます。

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年輪を持たない木も存在するの?

日本に住んでいるとあたかも全ての木が年輪を持っているように感じてしまいますが、実はそうではありません。年輪が形成されるのは主に四季がはっきりした温帯〜寒帯地域に生える木であり、熱帯地域の木には形成されません。というのも、熱帯地域は1年を通して気温がほぼ一定であり、細胞分裂のスピードも変わらないためだと言われています。

 

但し、熱帯地域の中でも雨季と乾季がはっきりした地域(サバナ気候に該当する地域など)では年輪が形成されることもあります。こちらは雨季の成長が早く、乾季の成長が遅いことなどが影響しています。

 

【余談】樹木と草の違いは?

以前の記事でも少し触れたことがありますが、樹木と草には以下のような特徴があります。

◼︎樹木の特徴

・枝や幹が毎年成長し、年々太くなる

・枝や幹が固くなる

◼︎草の特徴

・茎の成長は一時的で、一定の太さで成長を止める

・茎はあまり固くならず柔らかい(※茎が硬くなる草(木化)も中には存在します)

 

つまり、枝や幹(茎)が年々太くなるのが樹木、途中で成長を止めるのが草ということになります。そのため、草に関してはどの地域であっても「年輪」に該当する模様は形成されません。

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▲パパイヤ(草)の断面(参考)

 

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