アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【山吹】山吹色の由来はヤマブキの花だったって本当?

先日、通りがかった道でヤマブキの花を見つけました。ヤマブキといえば春に咲く花のイメージだったのですが、真夏に開花するケースも結構あるのでしょうか。

f:id:matundaba79:20220824083121j:image

さて、ヤマブキといえば「山吹色」を連想される方もいらっしゃるかもしれません。山吹色は黄と橙の中間のような色をしていますが、その名の通りヤマブキの花が由来になっているのでしょうか?

 

 

ヤマブキの概要

f:id:matundaba79:20220824083124j:image

科・属名:バラ科ヤマブキ属

種別:落葉低木

花色:黄〜橙

花期:4〜5月

原産:日本、中国

別名:オモカゲグサ、カガミグサなど

花言葉:気品、崇高など

◎特徴:

日本・中国を原産とする落葉低木で、日本では北海道〜九州のやや湿り気のある山地を中心に自生しています。ヤマブキには一重咲き(原種)と八重咲き(園芸種、ヤエヤマブキとも呼ぶ)の大きく2つに分類することができ、後者に関しては庭木として古くから親しまれています。晩春に開花することから、春の季語にも名前を連ねています。

原種は秋になると黒い種子を付けますが、ヤエヤマブキは雌しべ・雄しべが退化していることが多く、種子を付けることはほとんどありません。そのため、ヤエヤマブキは主に挿し木によって増やしているようです。

 

「山吹色」の由来は?

冒頭でも触れた「山吹色」という名前の由来は、やはりヤマブキの花が関係しているようです。山吹色はヤマブキの花をイメージした日本の伝統色で、平安時代には既に使用されていたと言われています。色合いはやや赤みがかった黄色で、分類上は「黄色」に位置付けられます。その色合いから黄金色、また英語ではgolden yellowと呼ばれますが、金属のような光沢は持っていません。

f:id:matundaba79:20220824090731j:image

 

山吹色以外の花を咲かせるヤマブキも存在する?

ここまでの内容から「ヤマブキ=山吹色の花を咲かせる」ということがわかりましたが、中には山吹色の花を咲かせない品種も存在します。

 

まず、クリーム色の花を咲かせるシロバナヤマブキ(バラ科ヤマブキ属)です。ヤマブキの変種で、白っぽい花を咲かせることからその名が付けられました。なお、花色を除けば性質はヤマブキと変わりません。

 

もう1つが、白い花を咲かせるシロヤマブキ(バラ科シロヤマブキ属)です。こちらはシロヤマブキ属に属するため、厳密にはヤマブキとは異なる植物ですが…ヤマブキに似た花を咲かせるためその名が付けられました。葉の付き方も異なり、ヤマブキが左右交互に葉を付ける(互生)のに対し、シロヤマブキの葉は左右対称に付きます(対生)。

f:id:matundaba79:20220824222859j:image

シロヤマブキはごく限られた地域のみに自生していることから、野生の株に関しては絶滅危惧種に指定されています。但し、挿し木や実生で容易に増やすことができるため、園芸用の株自体は多く見かけられます(※シロヤマブキには園芸種がないため、原種を人工的に増やしたものが流通しています)。


(山野草)盆栽 ヤエヤマブキ(八重山吹) 3号(1ポット)

白山吹(シロヤマブキ)  4.5号ポット 苗木(e09)