先週末はよく晴れていたため、近所の公園へ足を運び長男と遊んでいました。公園の中を走り回ってみたり、遊具を登ってみたり、生えていた野草の茎でお絵描きをしてみたり…。息子達と遊ぶたびに、いつも「よくあの小さな体でこんだけ体力が持つなぁと」と感心させられています。
さて、今回お絵描きに使った野草がこちらの3本なのですが、実は全て異なる植物です。先日の記事で取り上げたオヒシバ・メヒシバのほか、黒っぽい花のようなものをつけた植物が1本混ざっています。こちらはシマスズメノヒエと呼ぶらしいのですが、一体どんな植物なのでしょうか?
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シマスズメノヒエの概要
科・属名:イネ科スズメノヒエ属
種別:多年草
花色:緑
花期:7〜11月
原産:南アメリカ
別名:ダラスグラスなど
花言葉:─
◎特徴:
南アメリカ原産の帰化植物で、日本では本州〜沖縄にかけて広く分布しています。在来種であるスズメノヒエに見た目が似ており、かつ日本では小笠原諸島で最初に見つかったことからその名が付けられました(※諸説あります)。
スズメノヒエは小穂(花および実の集まり)が2本なのに対し、シマスズメノヒエは小穂が4本前後であるため比較的容易に見分けることができます。
黒っぽい部分の正体は?
シマスズメノヒエはイネ科の植物であるため、本来花弁を持ちません。しかしながら、シマスズメノヒエの花をよく見ると「黒っぽい花弁のようなもの」が多数顔を出していることがわかります。
この部分の正体は雌しべと雄しべです。一般的はイネ科の植物の場合、雌しべと雄しべは黄色っぽい色をしていることが多いです。そのため、黒っぽい色(黒紫色)をしたシマスズメノヒエはこれらと異なる植物のように見えてしまいますが…花の構造自体は他のイネ科植物とほとんど変わらないようです。
▲稲の花(参考)
オヒシバ・メヒシバとの違いは?
ここで、この日採取したオヒシバ・メヒシバ・シマスズメノヒエを1列に並べてみました。こうして見ると、似ているようで少しずつ異なっていることがわかりますよね。ざっくり説明すると、それぞれの特徴および違いは以下の通りです。
◎オヒシバの特徴(写真左)
・メヒシバに比べて小穂が太い
・小穂は数本で構成されており、同じ場所から分岐している
・雌しべ・雄しべの色は黄色
◎メヒシバの特徴(写真中央)
・オヒシバやシマスズメノヒエに比べて小穂が細い
・小穂は数本で構成されており、ほぼ同じ場所から分岐している
・雌しべ・雄しべの色は黄色
◎シマスズメノヒエの特徴(写真右)
・メヒシバに比べて小穂が太い
・小穂は数本で構成されており、異なる場所から分岐している
・雌しべ・雄しべの色は黒紫色