植えられる本数こそ限られますが、我が家でも細々と果樹を育てています。今年はブルーベリーやグアバなどを収穫し、息子達も喜んで食べていました。またフェイジョアに関しても、栽培4年目にして念願の初収穫となりそうです。
(※ブルーベリーは写真を撮影しておらず、昨年撮影したものを流用しています)
そんな果物達の中で「一番好きなのは何?」と聞くと、長男は大抵ブルーベリーと回答します。元々青色が好きなこともあり、「ブルーベリー=青」というイメージが強いのかもしれません。
ということで、長男の中ではブルーベリーが一番上に君臨しているのですが、数ある果物の中には王様・女王と呼ばれるものも存在します。今回は、そんな果物達の頂点(?)である王様・女王についてご紹介したいと思います。
果物の定義
本題に入る前に、まずは果物の定義について触れておきたいと思います。以前の記事でも取り上げたことがあるのですが、果物の定義は以下のとおりです。(実際にはもう少し細かい定義があるようですが)野菜の定義と比較した場合、ばっくり言うと「果物は木、野菜は草」といったところでしょうか。
◼︎果物→苗を植えておおよそ2年以上かけて実を収穫する木
◼︎野菜→苗を植えておおよそ1年以内に葉や実などを収穫する草
ただ中には分類が難しいものもあり、厳密に言えばスイカ・メロンは野菜、トマト・ナスは果物に分類されます。曖昧な位置づけにある野菜・果物には別の呼び方も存在し、前者のような果物として扱われる野菜のことを「果実的野菜」、後者のような野菜として扱われる果物のことを「野菜的果実」と呼ぶこともあります。
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野菜と果物の違いについて〜スイカは野菜?それとも果物?〜 - アタマの中は花畑
果物の王様は「ドリアン」
数ある果物の中で、王様と呼ばれるのがドリアンです。ここでは、そんなドリアンの概要と「王様」の由来について整理してみました。
科・属名:アオイ科ドリアン属
種別:常緑高木
花色:白
花期:11〜1月
収穫期:6〜8月
原産:東南アジア
別名:果物の王様、悪魔の果物など
花言葉:私を射止めてなど
◎特徴:
東南アジア原産の常緑高木で、自生している株の中には樹高50mに達するものもあります。高温多湿の環境を好み、気温が20℃を下回ると受粉率が極端に下落するため、日本での栽培は極めて難しいとされています。そのため、ドリアンの生産地はタイ、ベトナムなどの東南アジアに集中しています。
ドリアンの果実は直径15〜30cmと非常に大きく、その表面には鋭い棘が生えています。また果肉には揮発性の硫黄化合物を含むため、腐った卵のような強烈な匂いを放ちます。その独特な匂いなどを理由に「悪魔の果実」と呼ばれることもあります。
◎王様と呼ばれる理由:
・刺々しい見た目が男性的であるため
・その匂いとは裏腹にとても美味であるため
・栄養価が高く、国王が精力増強に用いていたため
・昔は希少価値が高く、王族くらいしか食べられなかったため など
果物の女王は「マンゴスチン」
王様であるドリアンに対して、果物の女王と呼ばれるのがマンゴスチンです。マンゴスチンの概要と「女王」の由来についても同様に整理してみました。
科・属名:フクギ科フクギ属
種別:常緑高木
花色:ピンク
花期:11〜12月
収穫期:5〜8月
原産:東南アジア
別名:レインリリー、ゼフィランサスなど
花言葉:魅力、チャーミングなど
◎特徴:
東南アジア原産の常緑高木で、大きい株では樹高25mに達することがあります。ドリアンと同様に高温多湿の環境を好むことなどから、現在でも東南アジア〜南アジアに生産国が集中しています。11〜12月頃にピンク色の花を咲かせますが、花粉を持たないため不定胚(≒受粉せずに実る果実)を形成します。この不定胚によって繁殖が行われているため、マンゴスチンの亜種は存在しないと言われています。
またマンゴスチンの果肉は甘味と酸味のバランスが良く、パイナップル・チェリモヤと並んで世界三大美果とも呼ばれています。
◎女王と呼ばれる理由:
・果肉が上品な味わいであるため
・イギリスのビクトリア女王が好んでいたため など
おわりに
ドリアンが王様、マンゴスチンが女王と呼ばれる理由はそれぞれ諸説あるようですが、どちらも「食べるととても美味しい」という点は共通していることがわかりました。普段なかなか食べる機会はありませんが、私自身も大好きな果物達です。
ドリアンに関しては、以前種をまいて育ててみたことがあるのですが…越冬できずに半年ほどで枯らしてしまいました。マンゴスチンも含め、今後また生の果実を食べる機会があれば、もう一度実生栽培に挑戦してみるつもりです。