先日、近所の方から立派なかぶを譲っていただきました。我が家では現在かぶを育てていないため、こうしていただけたのはありがたい限りです。
そんなかぶですが、私が「かぶ」と言われて真っ先に連想するのが民話の「おおきなかぶ」です。保育園(年長)時代のお遊戯会で、この童話の「かぶ役」を演じたのが今では良い思い出です。特に台詞を発することもなく、ただおじいさん役の友達にひたすら腕を引っ張られるだけでしたが。。。
少し話題が逸れてしまいましたが、この民話に登場するのがタイトル通りの巨大なかぶです。お話の中では家族・動物総出で抜く必要かあるほどのサイズでしたが、実際のところはどのくらいの大きさまで成長し得るものなのでしょうか?
かぶ(蕪)の概要
科・属名:アブラナ科アブラナ属
種別:一年草(越年草)
花色:黄
花期:3〜5月
収穫期:11〜1月
原産:中央アジア〜ヨーロッパ南西部
別名:カブラ、カブナ、スズナなど
花言葉:晴れ晴れとなど
◎特徴:
中央アジア〜ヨーロッパ南西部を原産とする一年草で、日本へは奈良時代に到来したと言われています(※諸説あります)。丸く肥大した可食部は根のように見えますが、実は胚軸と呼ばれる茎です。
また春の七草の一つとしても知られ、可食部が錫(すず)製の容器、あるいは鈴に似ていることから「スズナ」とも呼ばれます。
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民話「おおきなかぶ」の概要
今回の題名にも登場した「おおきなかぶ」は元々ロシアの民話で、日本でも子供向けの絵本としてよく知られています。タイトルだけはよく覚えているものの、肝心の内容をすっかり忘れてしまったため…ここで改めて「おおきなかぶ」の概要を整理してみました。
・ある日おじいさんがかぶの種をまいて育てたところ、とてもとても大きなかぶができた。
・そのかぶを収穫しようとしたが、あまりにも大き過ぎておじいさん1人では抜けなかった。
・そこで助っ人を呼んで手伝ってもらうことにしたが、それでもなかなか抜けなかった。
・最終的にはおじいさん、おばあさん、孫娘、犬、猫、鼠の3人+3匹体制でようやく抜くことができた。
(※かなり意訳して記載したため、本来の内容からずれてしまっていたらすみません)
民話のような巨大かぶは実在するのか?
おじいさん、おばあさん、孫娘、犬、猫、鼠の3人+3匹体制でようやく抜けたとなると、さぞかし大きなかぶだったに違いありません。もちろんこれは民話でのお話なのですが、実世界でも民話のような「おおきなかぶ」は実在するのでしょうか?
現在かぶは世界各地で育てられており、可食部の大きさによって大かぶ・中かぶ・小かぶの3階級に区分されます(以下はおおよその目安です)。
・大かぶ→中かぶより大型の品種
・中かぶ→直径7〜14cm程度の品種
・小かぶ→中かぶより小型の品種
このうち民話に登場するとすれば大かぶ、だと考えられますが、調べてみたところ「ルタバガ」と呼ばれる品種がモデルになっていることがわかりました。ルタバガはスウェーデン原産で「スウェーデンカブ」と呼ばれるものの、厳密にはセイヨウアブラナの変種であり、かぶとは異なります。日本でも北海道を中心に栽培されていた時期があるものの、国内ではあまり流通していないようです。
なお、一般的なルタバガのサイズは直径10cm程度であり、先程の定義に当てはめれば中かぶと同じ階級になります。厳密なルーツについては定かではありませんが…もしかしたら突然変異的に巨大化したルタバガが民話のモデルになっているのかもしれませんね。
ちなみにギネス記録を参照したところ、本記事投稿時点では重さ29kgのかぶが登録されていました。ここまで巨大化すれば、実世界でも「おおきなかぶ」が再現できそうです。