◎前回の記事はこちら(#28兵庫県)
【都道府県の花#28】兵庫県の木・花について - アタマの中は花畑
2023年7月より「都道府県の木・花シリーズ」と題して、各都道府県を代表する植物についてご紹介しています。第29回となる今回は、奈良県の木と花について取り上げたいと思います。
奈良県の木について
奈良県の木は「スギ(杉)」です。ここでは、スギの概要についてもご紹介します。
科・属名:ヒノキ科スギ属
種別:常緑高木
花色:─
花期:2月中旬〜4月上旬頃
原産:日本
別名:オモテスギ、ヨシノスギなど
花言葉:雄大、堅実、堅固など
◎特徴:
日本固有の針葉樹で、本州〜九州にかけて広く自生しています(北海道でも植林されている例はあります)。幹が真っ直ぐに伸びることから当初は「直木(スクキ)」と呼ばれ、現在ではこれが転じて「スギ」になったと言われています。真っ直ぐ伸びた幹は木材としても重宝され、人工林の品種別植林面積では日本一を誇ります。
花期は2月中旬〜4月上旬頃で、立春を過ぎるとまずはスギ花粉が飛散し始めます。
◎杉の概要は下記記事からの引用です
【花粉症】スギやヒノキの花粉飛散量はどうやって予想しているの? - アタマの中は花畑
奈良県の花について
続いて、奈良県の花は「奈良八重桜(ナラノヤエザクラ)」です。こちらも、奈良吉野桜の概要についてご紹介します。
科・属名:バラ科サクラ属
種別:落葉高木
花色:薄桃
花期:4〜5月
原産:日本
別名:ナラヤエザクラなど
花言葉:豊かな教養、おしとやかなど(※八重桜の花言葉)
◎特徴:
元々一重咲きのオクヤマザクラ(カスミザクラ)が重弁化した変種で、一般的な八重桜に比べて花期が遅く、小ぶりな花を咲かせます。繁殖力は非常に弱く、実生や接木で殖やすことも難しいと言われています。
百人一首でも知られる「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」という歌に登場する八重桜は、本種のことを指しています。なお、本種はあくまでも八重桜の中の1品種であり、奈良県内で見かける八重桜の総称を指している訳ではありません。
奈良県の木・花の由来は?
奈良県の木としてスギ、奈良県の花として奈良吉野桜が選ばれたのには、それぞれ以下のような経緯があるようです。
◎スギ
・毎日新聞社の提唱により、選考委員会にてアセビ、ウメ、サクラ、スギ、モミジの5候補が挙がった。その後の県民によるハガキ投票により、昭和41年9月に正式に制定された。奈良県は森林面積が広く、杉(吉野杉など)が多くうえられていることなどが由来。
◎奈良八重桜
・県の花選定委員会にて奈良八重桜、山桜、牡丹、梅、馬酔木(アシビ)、藤の6候補が挙がり、その後昭和43年3月に正式に制定された。百人一首(伊勢大輔)の歌にも詠まれるなど、奈良県との関わりが深いことなどが由来。
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