アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【片喰】イモカタバミとムラサキカタバミの特徴・違いについて

毎年この時期になると、庭のあちこちに雑草が生えてきます。家庭菜園や花壇で育てている植物達は手を入れていても枯れてしまうのに、雑草は何もしなくても勝手に成長するので不思議なものです。

そんな数ある雑草の中で、私が毎年手を焼いているのがカタバミ(片喰)です。(匍匐枝のせいで)ただでさえ抜くのが大変なのに、茎を少しでも残すとそこからまた生えてくるわ、下手に触ると四方八方に種を飛ばすわで困ったものです。カタバミの花自体もよくよく見れば可愛らしいのですが…後々増えてしまうことを考えると、早めに抜き取っておきたいものです。

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一方で、もう少し華やかな花を咲かせるカタバミも存在します。例えばこちらのイモカタバミは観賞用に栽培されることもありますが、その見た目はムラサキカタバミによく似ています(※私自身、この写真を撮影した時はムラサキカタバミだと思い込んでいました)。実際のところ、イモカタバミとムラサキカタバミにはどのような違いがあるのでしょうか?

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イモカタバミの概要

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科・属名:カタバミ科カタバミ属

種別:多年草

花色:赤紫、白

花期:4〜6月、9〜12月

原産:南アメリカ

別名:フシネハナカタバミなど

花言葉:輝く心、喜びなど

◎特徴:

南アメリカ原産の多年草で、日本へは第二次世界大戦後に持ち込まれた後、各地で野生化(帰化)しています。原産地(標高の高い地域)では春〜秋にかけて長く花を咲かせますが、日本では夏の暑さで弱ってしまうことなどから春・秋にのみ開花するケースが多いです。

また地下茎に芋のような根塊を作る性質があり、この根塊によって個体数を増やすことからその名が付けられました。元々はフシネハナカタバミの亜種のみをイモカタバミと呼んでいましたが、現在ではフシネハナカタバミも含めた総称として「イモカタバミ」が使われています。

 

ムラサキカタバミの概要

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科・属名:カタバミ科カタバミ属

種別:多年草

花色:紫、ピンク

花期:5〜7月

原産:南アメリカ

別名:キキョウカタバミなど

花言葉:輝く心、喜びなど

◎特徴:

南アメリカ原産の多年草で、日本へは江戸時代末期に持ち込まれた後、各地で野生化(帰化)しています。花の見た目がキキョウ(桔梗)に似ていることから、キキョウカタバミと呼ばれることもあります。

基本的には種子を作らず、鱗茎と根の間に形成される木子(小さな球根のような部分)によって個体数を増やします。繁殖力が強く駆除も難しいため、現在では園芸目的での販売もほとんど行われていません。

 

イモカタバミとムラサキカタバミの違いは?

日本へ渡来した時期こそ異なるものの、イモカタバミとムラサキカタバミはどちらもカタバミ科カタバミ属に属しており、その性質はとても似ています。ただ厳密には以下のような違いがあるため、花の見た目や地下部の様子からある程度見分けることができます。

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◎イモカタバミの特徴(写真左)

・ムラサキカタバミに比べて花色が濃い(赤紫系統) ※白い花を咲かせる品種もあり

・花の中心部は濃い赤紫色

・雄しべの色は黄色

・春と秋の2回開花する

・芋のような茶色の根塊を持つ

・主に根塊によって個体数を増やす

 

◎ムラサキカタバミの特徴(写真右)

・イモカタバミに比べて花色が薄い(紫〜ピンク系統)

・花の中心部は薄い緑色

・雄しべは緑色

・初夏にのみ開花する

・根塊ではなく、大根のような白い根を持つ

・主に木子によって個体数を増やす

 


イモカタバミ 9.0cmポット 苗