◎前回の記事はこちら(#45宮崎県)
【都道府県の花#45】宮崎県の木・花について - アタマの中は花畑
2023年7月より「都道府県の木・花シリーズ」と題して、各都道府県を代表する植物についてご紹介しています。第46回となる今回は、鹿児島県の木と花について取り上げたいと思います。
鹿児島県の木について
鹿児島県の木は「クスノキ」と「カイコウズ」です。クスノキは兵庫県・佐賀県・熊本県の木としても知られるため、当時の記事より再掲します。なお、カイコウズに関しては今回初登場です。
クスノキの概要
科・属名:クスノキ科ニッケイ属
種別:常緑高木
花色:薄黄
花期:5〜6月
原産:日本、中国など(諸説あり)
別名:クスなど
花言葉:芳香など
◎特徴:
日本・中国などを原産とする常緑高木で、日本では関東〜沖縄地方にかけて分布しています。比較的暖かい地域でよく見かけられますが、元々自生していた個体なのか、人の手によって持ち込まれた個体なのかはあまりはっきりしていないようです。古くから寺や神社の境内に植えられており、巨木化したものの一部は御神木としても扱われています。中でも蒲生の大楠(鹿児島県姶良市)は幹周りが24.2mもあり、全樹種の中で最も幹周りが大きい木(日本国内)として記録されています。
花や葉などにほのかな香り(樟脳(しょうのう)とも呼ばれます)を持つことなどから「芳香」という花言葉が付けられました。
◎クスノキの概要は下記記事からの引用です
【都道府県の花#28】兵庫県の木・花について - アタマの中は花畑
カイコウズの概要
科・属名:マメ科デイゴ属
種別:落葉低木
花色:赤
花期:6〜9月
原産:南アメリカ
別名:アメリカデイゴなど
花言葉:勇敢、情熱など
◎特徴:
南アメリカ原産の落葉低木で、日本へは江戸時代に渡来しました。海外からやってきた赤い豆という意味でカイコウズ(海紅豆)と呼ばれますが、一般的にはアメリカデイゴという名称の方がよく知られています。なお、アメリカデイゴの「アメリカ」は原産地である南アメリカのことを表しており、アメリカ合衆国とは異なります。
また寒さにはやや弱く、日本の場合は関東地方以西で地植え可能と言われています。
鹿児島県の花について
続いて、鹿児島県の花は「ミヤマキリシマ」です。長崎県の花である雲仙ツツジも本種のことを指すため、当時の記事から再掲します。
科・属名:ツツジ科ツツジ属
種別:常緑低木
花色:赤紫、ピンク
花期:5〜6月
原産:日本
別名:ミヤマキリシマなど
花言葉:情熱、自制、節制など
◎特徴:
日本原産の常緑低木で、一般的にはミヤマキリシマと呼ばれています(※)。九州地方の火山性高山地域にのみ分布しており、国の天然記念物にも指定されています。植物学者の牧野富太郎氏が霧島へ新婚旅行に出掛けた際にこのツツジを発見し、「深い山に咲くツツジ」という意味合いで名付けたと言われています。火山活動により生態系が攪乱された山肌では優先的に生存できますが、樹種が増えて森林化が進むと、徐々に生存が難しくなるとされています。
※ピンク色の小さな花を咲かせる別種の「ウンゼンツツジ」も存在しますが、長崎県・雲仙には分布していません。雲仙ではミヤマキリシマのことを雲仙つつじと呼んでおり、こちらが長崎県の花に指定されていると考えられます。
◎ミヤマキリシマの概要は下記記事からの引用です
【都道府県の花#42】長崎県の木・花について - アタマの中は花畑
鹿児島県の木・花の由来は?
鹿児島県の木としてクスノキ、カイコウズ、鹿児島県の花としてミヤマキリシマが選ばれたのには、それぞれ以下のような経緯があるようです。
◎クスノキ
・昭和45年に指定された。鹿児島県の代表的な木で、古くから県民に親しまれてきており、かつ病気にも強いことなどが由来。なお、姶良市(旧蒲生町)の大クスは日本一の巨木としても知られ、国の特別天然記念物に指定されている。
◎カイコウズ
・昭和42年に指定された。南国的な情緒・雰囲気を感じさせることなどが由来。
◎ミヤマキリシマ
・昭和29年に指定された。鹿児島県民の花を愛する心と、四季を通じて美しい花に彩られる同県を象徴する花として認識されていることが由来。
◎次回の記事はこちら(#47沖縄県)
(気が向いたら更新)
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