アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【漢方薬】葛根湯の原料について〜あの薬っぽい匂いの正体は?〜

ここ最近は急に気温が下がり、私の住む地域でも時折霜が降りるようになりました。厳しい寒さが続いているものの、最近植え替えた花壇の花達は毎日生き生きとしています。夏に比べて土の露出が増えてしまったためか、しばしば野良猫に掘り返される点だけが気掛かりですが。。。

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元気な植物達とは裏腹に、育てている私達はしばしば風邪をひいています。そんな風邪のひき始めのタイミングでお世話になるのが、今回取り上げる葛根湯(かっこんとう)です。

葛根湯と言えば独特の匂いを持つことでも知られ、幼少期の私はこの匂いが苦手でなかなか葛根湯が飲めませんでした(※長男・次男はニコニコしながら飲んでいますが。。。)。そもそも、葛根湯の匂いは一体何によるものなのでしょうか?

 

 

葛根湯の原料について

漢字表記のとおり、葛根湯はクズ(葛)の根を主原料とした漢方薬です。実際にはクズの根だけではなく、シャクヤク(芍薬)の根、シナモン(肉桂)の樹皮、マオウ(麻黄)の茎、ショウガ(生姜)の根茎、ナツメ(棗)の実、カンゾウ(甘草)の根や茎も調合されています。

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葛根湯には体温を上げて免疫力を高める効果があるため、風邪の症状を改善させる効果が期待されます。また血流を良くすることで、肩こりの軽減にも繋がると言われています。

 

※ちなみに余談ですが…葛根湯のパッケージにはよく「満量処方」などの記載がありますよね。満量処方とは、日本薬局方にて予め定められた基準の最大量を使って作られた市販の漢方薬のことを指します。ちなみに使用量が最大量の半分だった場合は「半量処方(または1/2処方)」と記載します。なお漢方薬の効き目には個人差があるため、必ずしも使用量が少ない=効果が小さいという訳ではありません。

 

葛根湯の匂いの正体は?

葛根湯の主原料であるクズの根に関しては、実はほとんど匂いを持たないと言われています。しかしながら、葛根湯と言えばいかにも薬らしい独特の匂いを持っていますよね。では、この匂いの正体は一体何者なのでしょうか?

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早速調べてみたところ、どうやらクズの根以外の原料が匂いに関係しているようです。具体的には、先ほど挙げた原料のうちシナモン、マオウ、ショウガ、カンゾウなどの匂いが混ざることで「あの薬っぽい匂い」が生み出されています。

 

クズの概要

最後に、葛根湯の主原料であるクズの概要についてもご紹介します。

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科・属名:マメ科クズ属

種別:多年草(つる性植物)

花色:赤紫

花期:8〜9月

原産:日本、中国、朝鮮半島

別名:裏見草

花言葉:芯の強さ、活力、治癒など

◎特徴:

大型のつる性植物で日本各地に分布しています。荒れた土地でもよく育ち、その繁殖力の強さから侵略的外来種ワースト100にも数えられるほどです。葉の裏側は白く、風に吹かれてよく葉が裏返ることから「裏見(うらみ)草」の別名を持ちます。

また秋の七草の一つにも数えられ、8〜9月頃に赤紫色の花を咲かせます。

◎クズの概要は下記記事からの引用です

【葛】蔑称じゃない!葛(クズ)の名前の由来について - アタマの中は花畑

 


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