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2つ前の記事にて、観葉植物としても人気が高いコウモリラン(ビカクシダ)を取り上げました。コウモリランは「ラン」と名付けられているものの、実際はシダの仲間であり、ランとは関係のない植物であることが分かりました。同様にクンシラン、リュウゼツラン、サフランなどに関しても、ラン科の植物ではありませんが「ラン」と名付けられています。

そして今回は、先程挙げた植物の中からリュウゼツラン(竜舌蘭)について少しご紹介したいと思います。かなりインパクトのある見た目をしているため、本ブログでも過去に取り上げたことがあるかと思いきや…個別タイトルにするのは今回が初めてだったようです。
リュウゼツランの概要

科・属名:リュウゼツラン科(キジカクシ科)リュウゼツラン属
種別:多年草
花色:黄
花期:6〜7月
原産:中央アメリカ
別名:アガベ、センチュリープラント、マンネンラン(万年蘭)など
花言葉:繊細、貴婦人
◎特徴:
中央アメリカ原産の多年草で、日本へは江戸時代に渡来しました。「リュウゼツラン」という名称に関しては、肉厚で棘のある葉を竜の舌に見立てたことに由来しています。また見た目の美しさやその珍しさから、ラン科の植物ではないにも関わらず「ラン」と名付けられています。
リュウゼツラン科(キジカクシ科)リュウゼツラン属に属する植物は世界中に200〜300種類ほど存在し(※)、日本ではこのうちアオノリュウゼツランが主に植えられています。そのため、日本ではアオノリュウゼツランのことを「リュウゼツラン」と呼ぶことが多いようです。草丈は品種によって様々ですが、アオノリュウゼツランはその中でもかなり大型で、開花時の花茎は高さ10mに達することもあります。
※リュウゼツラン科(キジカクシ科)リュウゼツラン属に属する植物を総称して「アガベ」と呼ぶこともあります。
何年に一度開花するの?
品種によっても異なりますが、日本でよく見かけるアオノリュウゼツランに関しては30〜60年に一度開花します。但し、これは日本で育てた場合であり、原産地(熱帯地域)であれば10〜20年に一度開花するようです。

リュウゼツランは数ある植物の中でも特に開花周期が長く、センチュリープラント(=100年に一度開花する花)やマンネンラン(=万年蘭)といった別名を持つほどです。私が知る限りでは、笹や竹(60〜120年に一度開花)に次いで開花周期が長いような気がします。そんなリュウゼツランが開花すればたちまち一大ニュースになり、地元の新聞でもよく取り上げられていた記憶があります。
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リュウゼツランの増やし方は?
リュウゼツランが数十年に一度しか開花しないということは、もちろん種子もその頻度でしか作れないことになります。一般的な植物であれば、地面に落ちた種子が発芽することで個体数を増やしていきますが…数十年に一度しか種子を作らないリュウゼツランでも個体数を増やすことは出来るのでしょうか?

調べてみたところ、リュウゼツランは種子で個体数を増やすほか、根元から子株を生やすことで確実に子孫を残しているようです。そのため、私達が管理する場合は根元の子株を株分けして増やすのが、最も簡単で確実な方法と言われています。
【余談】リュウゼツランはテキーラの原料だった!?
今回ご紹介しているリュウゼツランですが、実は四大スピリッツの1つであるテキーラの原料としても知られています(※他の3つはジン、ラム、ウォッカ)。と言っても、日本でよく見かけるアオノリュウゼツランではなく、メキシコで栽培されるブルーアガベを原料としてします。ブルーアガベの根元にはピニャと呼ばれる球茎が作られ、その中には糖分が蓄えられています。これを掘り起こして蒸留させることで、私達の知るテキーラが出来上がります。

なおテキーラは原産地呼称制度で保護されたお酒であり、厳密な条件をクリアしないと「テキーラ」を名乗ることはできません。メキシコのテキーラ規制委員会(CRT)の公式規格では、以下のような基準が定められています(※ここでは簡略化して記載しています)。
・原料全体のうち、ブルーアガベの割合が51%以上である
・メキシコ国内の特定地域で栽培されたブルーアガベを使用し、同地域で蒸留されている
・2回以上蒸留されている
・アルコール度数が35〜55%である
・水以外の添加物の割合が全体の1%以下である
・メタノールの濃度が基準値を下回っている
など