本ブログでは、新しい植物を取り上げる際によく「その植物に関する概要(以降、概要欄)」をまとめています。概要欄には科・属名、種別、花色、花期、原産、別名、花言葉、特徴などを記載しており、本ブログ開設の半月後(2019年8月頃)からは現在と大体同じフォーマットを使い回すようになりました。私自身も取り上げる植物の詳細までは知らないことが多いため、自身の勉強も兼ねて概要欄を整理しています。

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さて今回は、概要欄で整理している項目のうち「花言葉」について取り上げたいと思います。(一部例外もありますが)大抵の植物には花言葉が付けられており、中には花色によって複数の花言葉を使い分けるケースもあります。さすがに1人で全て付けたとは考えにくいですが…花言葉とは一体誰が何の目的で決めたものなのでしょうか?

花言葉とは?
花言葉とは、植物の特徴(品種、見た目、品種としての性質、花色、生育環境、神話、言い伝えなど)に基づいて与えられた、象徴的な意味を持つ言葉のことを指します。主に言葉で表しにくい気持ちを植物に託して伝えたり、花を送る際にメッセージ性を加えたりする目的で用いられます。特にヨーロッパでは、社交の場で感情表現を抑える必要があった時代に、コミュニケーション手段の1つとして花言葉が発達したとも言われています。

花言葉は1つの植物に対して1つだけ存在するとは限らず、中には花色などによって複数の意味を持つ場合や、国・地域・時代によって解釈が異なる場合もあります。
花言葉の起源・ルーツは?
花言葉の起源・ルーツについては17世紀まで遡ります。当時のオスマン帝国(現在のトルコ)には、小箱に花などを入れ、思いを託して贈る習慣ありました。この「セラム」と呼ばれる習慣こそが、花言葉の起源なのではないかと言われています。

ただ、セラムの習慣がすぐに広がることはなく、その後動きが見られたのは19世紀に入ってからのことでした。この頃になると、フランスの貴族女性達がコミュニケーションの一環として花束を送り合うようになり、花束を込められた想いが「花言葉」として一般化していきました。また、花言葉に関する書籍が出版されたことも、花言葉が広く認知されるきっかけとなりました。
その後、明治時代後期(19世紀末)には日本にも花言葉が伝わりました。当初は伝わった花言葉をそのままの意味で使用していたようですが、徐々に日本文化にも順応していき、日本独自の花言葉も次々と作られるようになりました。

花言葉は誰が決めているの?
ここまでの内容を踏まえると、花言葉は習慣や文化の中で徐々に認知されていったものであり、特定の人物や機関が一律に定めたものではないと考えられます。1つの植物に対して複数の花言葉が付けられていることからも、さまざまな由来(品種、見た目、品種としての性質、花色、生育環境、神話、言い伝えなど)を持つことが伺えます。

同様に、新しい品種の植物が発見・開発された際の花言葉についても明確な命名ルールは定められていません。調べてみたところ、新しい品種の発見者・開発者が定めたり、公募によって定められたりするケースが多いようです。
【余談】怖い花言葉が多いのはなぜ?
「相手に気持ちを伝える」というルーツを踏まえると、愛情に関連した花言葉が多く存在するのも納得です。ただ、花言葉について調べようとすると検索ワードに「◯◯(※植物名) 花言葉 怖い」などの候補がよく出てくるのもまた事実です。実際のところ、1つ前の記事で取り上げたカシスも 「あなたの不機嫌が私を苦しめる」「あなたに嫌われたら私は死にますなど」などの花言葉が付けられています。このような怖い花言葉が多く付けられているのには、一体どのような背景があるのでしょうか?

◎1つ前の記事はこちら
【黒酸塊】生のカシスを見かけないのはなぜ? - アタマの中は花畑
こちらについても、理由の1つとしてはやはり「相手に気持ちを伝える」ことが挙げられます。愛情を込めて花を送ることが多い反面、その逆の感情を持つケースも少なくありません。例えば、恋愛の場面における悲しい気持ち・恨めしい気持ちを表現する中で、先程挙げたような怖い花言葉が付けられたと考えられます。
ただ、全ての花に怖い花言葉が付けられている訳ではなく、実際には以下のような特徴を持つ植物に対して付けられやすい傾向があるようです。先程挙げたカシスに関しても、枝に棘を持つことが花言葉の由来になっています。
・毒性を持つ植物
・棘を持つ植物
・黄や黒の花を咲かせる植物
(※当時不吉とされていた色)
・ネガティブな神話、言い伝えに登場する植物
など