今回は、先日訪れた公園で撮影したデルフィニウムをご紹介したいと思います。デルフィニウム自体は今まで育てたことが無かったのですが、鮮やかな青色に惹かれて思わず撮影してしまいました。撮影した当日はかなり暑かったのですが、デルフィニウムの花色が何だか涼しげな気分にさせてくれます。

この日私が撮影したのは青と水色のデルフィニウムだったのですが、ここまで鮮やかな青色の花を咲かせる植物はかなり珍しい気がします。では、デルフィニウムが青色の花を咲かせるのは一体なぜなのでしょうか?
デルフィニウムの概要

科・属名:キンポウゲ科デルフィニウム属
種別:多年草(日本では一年草扱い)
花色:青、水色、白、紫、ピンクなど
花期:5〜6月
原産:北半球の温帯〜冷帯
別名:オオヒエンソウ(大飛燕草)、ラークスパーなど
花言葉:清明、あなたは幸福をふりまく、高貴など
◎特徴:
キンポウゲ科デルフィニウム属に属する多年草の総称で、原種だけでも200〜350種類ほどが分布しています。切り花や観賞用としても人気が高く、園芸用の品種を含めると数千種が流通していると言われています。
原産地は北半球の温帯〜冷帯にわたる広い地域で、日本へは明治時代初期に渡来しました。やや涼しい地域を原産とするため日本の暑い夏を乗り切ることができず、日本では主に一年草として扱われています。
名前の由来は?
デルフィニウムという名前は、ギリシャ語の「delphis(デルフィス)」に由来するとされています。これは「イルカ」を意味する言葉で、デルフィニウムの蕾の形状がイルカに似ていることに由来しています。学名の「Delphinium」に関しても、同じくdelphisが語源となっています。

また日本では、デルフィニウムの他に「オオヒエンソウ(大飛燕草)」という和名でも親しまれています。「飛燕」とは空を飛ぶツバメのことで、開いた花がツバメの飛ぶ姿に似ていることにちなんでいます。さらに英語圏では「ラークスパー(Larkspur)」という別名も持ちますが、こちらは花の後ろに突き出た細い突起(距)がヒバリの蹴爪に似ていることが語源だとされています。
このように、地域や文化によって連想される動物は異なりますが、いずれも花の独特な形状が名前の由来になっている点は共通しています。
鮮やかな青い花を咲かせるのはなぜ?
冒頭でも少し触れましたが、デルフィニウムの中には鮮やかな青色の花を咲かせる品種が多く存在します。以前投稿した記事を踏まえると、自然界に咲く花については白〜黄色系統が相対的に多く、青系統の花はそれよりも少ないと考えられています。青い花を咲かせる植物と言えば朝顔、アジサイ(※)、バタフライピー(チョウマメ)などが挙げられますが、それらと比べてもデルフィニウムの鮮やかさは際立っています。では、デルフィニウムの花がここまで鮮やかな青色なのは一体なぜなのでしょうか?
※アジサイの青い部分については花ではなく、厳密には萼(がく)が変化した装飾花と呼ばれる器官です。

◎関連記事はこちら
【雑談】全ての花の中で最も多い花色は何色? - アタマの中は花畑
調べてみたところ、先程挙げた4種類の植物(デルフィニウム、朝顔、アジサイ、バタフライピー)はいずれもアントシアニンによって青く発色していますが、その中でもデルフィニウムに関しては特にアントシアニンの含有量が多いことが分かりました。デルフィニウムに含まれているのは「デルフィニジン系アントシアニン(※)」と呼ばれる色素で、数あるアントシアニンの中でも特に青色の発色が強いことで知られています。したがって、デルフィニウムの花は高濃度の青色色素によって鮮やかな青色の花を咲かせていると言えます。
※名前から何となく連想がつきそうですが…「デルフィジン系アントシアニン」はデルフィニウムを語源としています。デルフィニウムの花から抽出された色素であることから、その名が付けられたようです。