植物を栽培するにあたり、以下のような注意書きを見かけたことはあるでしょうか?
- この植物は西日が苦手です
- 強い西日の当たらない場所に植えてください
よく見かける表示ですが、ガーデニング初心者の私からすると、
- 何故西日だけ悪者扱いするの?
- 西日より日中の方が日差しが強いんじゃない?
- 太陽の傾きを考えると、朝日と西日(夕日)は同じ条件なんじゃ…。
みたいなことを考えてしまいます。
では、何故西日は植物にとって良くないと言われてしまうのでしょうか?理由とともに調査してみました。
西日を避けた方が良いと言われる理由は?
理由は大きく2つあります。特に②の影響が大きいと言われています。
①午前中の方が光合成の効率が良いから!
一般的に、植物の光合成は午前中が最も活発と言われています。そのため、光合成によって効率良く養分を作り出すには、朝日の方が有益です。
逆に、午後になると光合成の効率が落ちてしまうため、日を当てるなら午前中がおすすめ!ということですね。(※もちろん、午後の光合成は良くない!というものではありません)
②午後の方が暑いから!
夏の西日を避けるべき、と言われるのはこの理由によるものです。晴れた日の場合、日の出とともに気温がグングン上昇しますが、地表面が温められるのには時間がかかるため、気温のピークは午後2時頃になります。気温が十分に上がった状態でさらに西日を受けることになるため、植物にとっては大きなストレスになります。場合によっては、葉焼けや水切れを起こしてしまうことがあります。
日差しの強さは午前中とほぼ同じですが、午前中はまだ気温が上がっていないため、植物が受けるストレスも少なく済みます。
西日を避けた方が良い植物は?
高地や寒冷地向きの植物など、耐暑性のない植物は西日を避けた方が良いです。
また、鉢植えの植物は西日によって鉢土の温度が上昇しやすく、根を傷めやすいため、慎重に管理する必要があります。
西日に強い植物はあるの?
実は、西日に強い植物はかなり多くあります。耐暑性のある夏咲きの花であれば、西日の当たる花壇でもたくさんの花を楽しむことができます。
また、グリーンカーテンに使用される植物(ニガウリ、朝顔、ヘチマ、キュウリ、パッションフルーツ)も西日に強いものが多いです。もちろん、水切れにはご注意ください。
西日の当たるところで植物を育てる場合は…
①地植えの場合
西日に強い植物や、遮光ネット・ヨシズなどを西側に設置し、西日の影響を弱めます。また、土中の温度が上がると植物にもストレスがかかるため、夕方に水やりを行い、土中の温度を下げるのも効果的です。
②鉢植えの場合
西日の当たらない場所で管理するのがおすすめですが、難しい場合は、植物の入った鉢を一回り大きな鉢に入れて管理します。これにより、鉢土の温度上昇をある程度抑えることができます。
①と同様に、西日に強い植物を近くに植えたり、夕方に水やりすることも効果的です。
おわりに
始めは「朝日と夕日は同じなんじゃない?」と考えていた私でしたが、理由を知り納得しました。
先日、暑さに弱いクランベリーを植えたのですが、西日の当たらないところで良かったです。お盆を過ぎましたが、今のところ元気に育ってくれています。
◎クランベリーについて