本格的な秋に差し掛かり、あちこちでドングリの実を見かけるようになりました。私も近所の公園に出向き、長男とドングリ拾いを楽しみました。私自身も小さい頃しょっちゅう拾っていたのですが、長男も同じくドングリ拾いが好きな様子です。きっと、ドングリには子供達を惹きつける魅力があるのでしょうね。
そうこうしているうちにバケツいっぱいのドングリを集めることができました。今回拾ったのはクヌギやコナラの実なのですが、一般的には「ドングリ」と総称されることが多い印象です。では、この「ドングリ」という総称はどのようにして付けられたのでしょうか?
ドングリとは?
ドングリとはブナ科の果実の総称(※)で、世界中で132種類、日本ではうち22種類が分布しています。「ドングリ=種子」というイメージを持ちがちですが、実は種子ではなく果実です。落ちているドングリを例に挙げると、茶色の部分が果皮、中に入っている黄色の部分が種子に該当します(果肉はほとんど発達しない)。また、ドングリの下半分あるいは全体を覆う帽子のような部分は殻斗(かくと)と呼ばれます。
※ブナ科に属する植物のうち、栗、ブナ、イヌブナなどは「ドングリ」と区別されることもあります。
ドングリという名前の由来は?
小さい頃、ドングリの実に爪楊枝や竹串を刺し、コマのようにして遊んだ方も多いのではないでしょうか。実はこのコマこそが「ドングリ」という名前の由来になっているようです。名前の由来については諸説あるのですが…ドングリの実をコマのようにして遊んでいたことから、コマの古名であるツムグリが転じて「ドングリ」と呼ばれるようになったと言われています。
なおドングリは漢字で「団栗」と書きますが、これは当て字であり、栗とは全く関係ありません。てっきりクリと同じブナ科の実であることも名前の由来だと思っていたのですが、私の見当違いだったようです。
【余談】ドングリの木を庭で育てるためには?
昔から植物全般が好きだった私は、よく拾ってきたドングリの実を庭にまいて育てたいと言い出し、両親を困らせていたものです。というのも、ドングリの多くは樹高10m以上に達するため、育てるためにはかなり広いスペースが必要なんですよね。では、そんなドングリを庭で楽しみたい場合はどのようにすれば良いのでしょうか?
例えば、樹高の低い品種を選ぶのも一つの手です。代表的なのはウバメガシで、樹高5〜6m程度に留まるため生垣にも用いられています。鉢植えでも結実可能であり、母の在所(実家)でも鉢植えのウバメガシがよく実を付けています。
どんぐりの木 ウバメガシ 1年生ポット苗 生垣 目隠し 庭木 常緑樹
実にこだわらないのであれば、どの品種も鉢植えで十分楽しむことができます。鉢にまいたドングリから芽が伸びる様子は、見ていてとてもワクワクします(私だけかもしれませんが)。落葉樹であれば、四季の変化も感じられますよ。
【余談】近所で見かけたドングリ達
最後に、近所の公園で見かけたドングリの写真を何枚か貼ってみました。こうして並べてみただけでも、品種によって実の大きさや形が異なることがよくわかりますね。個人的には、実のサイズが大きなクヌギ、あるいはアベマキあたりが好みです。
▲クヌギ
▲コナラ
▲シラカシ
▲マテバシイ