我が家の花壇で最も勢いのあるのがホウセンカ。100円で購入した種ですが、今日も色とりどりの花をたくさん咲かせています。
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紫、白、薄赤、赤白などの花が咲いていますが、中でも赤系統の色が多いようです。我が家では半分以上が赤系統のような…たまたまですかね?
株元を目をやると、既に実もたくさんできていました。表面には細かい毛がびっしり。実も拡大して見るとなかなか面白いですね。
さて本題に入りますが、ホウセンカの実って触るとはじけることで有名ですよね。カタバミなどにも似たような性質がありますが、そもそも何故はじけるになったのでしょうか?
ホウセンカの概要
科・属名:ツリフネソウ科ツリフネソウ属
種別:一年草
花色:赤、白、ピンク、ムラサキなど
花期:7〜9月
原産:東南アジア
別名:爪紅(ツマクレナイ、ツマベニ)、骨抜(ホネヌキ)など
花言葉:短気、私に触れないでなど
◎特徴:
暑さにとても強く、育てやすい植物です。花の形が鳳凰が羽ばたいている姿に似ていることから「鳳仙花」と呼ばれ、その音読みである「ホウセンカ」が日本に広まったと言われています。
昔はホウセンカの花が染料として使われ、よく爪に塗られていた(今でいうマニキュアなど)ことから、爪紅とも呼ばれることもあります。また、ホウセンカの種を魚と一緒に煮込むと骨が柔らかくなることから、骨抜とも呼ばれます。花からは全く想像できない別名ですね。
何故種がはじける?
ホウセンカの種がはじけるのは、できるだけ広い範囲に子孫を残すためと言われています。自身で種を持ち運ぶことができないホウセンカは、種をはじき飛ばすことで広範囲に分散させます。これにより、そのまま種を落とした場合よりも広範囲に子孫を残すことができます。
また、一説によると連作障害を避けるために敢えて種を分散させている、とも言われます。
ホウセンカの実がはじけるのは、実が成熟した時のみであり、未熟な実は触ってもはじけません。逆に、成熟した実は触れなくても勝手にはじけます。
この特徴により付けられた学名・花言葉
ホウセンカの属名はインパチェンスです。インパチェンスは、ラテン語の「inpatient(我慢できない、短気)」が語源となっており、ホウセンカの実がはじけることに由来しています。
また、ホウセンカの花言葉である「短気」「私に触れないで」もこの性質に由来します。
なお、インパチェンスとしてよく知られるアフリカホウセンカにも実がはじける性質があります。
ホウセンカに限らず…
ホウセンカに限らず、植物達は子孫を残すために様々な進化をしています。
◎種をはじき飛ばすことで分散
◎動物の毛にくっつくことで分散
◎綿毛により分散
→タンポポ、ススキ、チガヤなど
◎翼のついた実(翼実)により分散
→カエデ、ユリ、ナデシコなど
◎水流により分散
→ココヤシ、メヒルギ、タコノキなど
◎動物に果実を食べてもらい分散
◎動物に種を埋めてもらい分散
→ドングリなど
代表的な植物をいくつか挙げましたが、分散方法は様々です。どの植物も、生き残るために知恵を絞っているんですね。
おわりに
子供の頃、ホウセンカやカタバミの実を片っ端から触り、種を飛ばして遊んでいました。今考えると、植物にとっては思う壺だったのかもしれませんね。
今花壇に咲いているホウセンカも、そのうち種をたくさん飛ばすのだと思います。きっと来年は、こぼれ種だけでホウセンカ畑ができていそうです。