昨年育てていた青紫蘇のこぼれ種から成長した株に花が咲き始めました。きっとこの種が来年また成長し、我が家の食卓を賑わせてくれるでしょう。
ハダニの影響で葉が変色してしまった時期もありましたが、今年も天ぷら・素麺などの材料として大活躍してくれました。スーパーなどで買うとなかなか使い切れないこともあるため、こうして庭先に生えてくれているだけでとてもありがたい存在です。
さて前置きが少し長くなりましたが、ここからが本日のテーマです。今回取り上げたのは私が「青紫蘇」として育てている株なのですが、スーパーなどでは「大葉」として売られていることが多いですよね。使い分けが明確でない(と私が思っている)両者ですが、青紫蘇と大葉は元々別の植物なのでしょうか?
紫蘇の概要
科・属名:シソ科シソ属
種別:一年草
花色:白、紫など
花期:8〜9月
原産:中国
別名:大葉など
花言葉:善良な家風、力が蘇るなど
◎特徴:
中国原産の一年草で、独特の香りが特徴です。平安時代から本格的な栽培が始められたとされ、和食にもよく用いられることから「和製ハーブ」と呼ばれることもあります。繁殖力が強く、こぼれ種からもよく育ちます。
シソと言えば赤紫蘇?
一般的に、シソと言えば葉の赤い赤紫蘇を指すことが多いようです。赤紫蘇は梅干しやゆかり(赤紫蘇のふりかけ)のほか、紫蘇ジュースの材料としても重宝されています。赤紫蘇の葉にはアントシアニンが豊富に含まれているため、葉が赤く見えます。
▲赤紫蘇
ちなみに、今回のテーマである青紫蘇は葉が緑色のシソのことを指します。葉にはアントシアニンがほとんど含まれておらず、元々は赤紫蘇の変種とされています。なお、青紫蘇によく似た植物としてエゴマが挙げられますが、エゴマは独特の香りを持ちません。
▲エゴマ
青紫蘇と大葉は同じ植物?
ここでようやく本題ですが、一言で言ってしまえば両者は同じ植物です。大葉は一般的に「青紫蘇の若葉」のことを指し、元々は愛知県の生産者が商品名として「大葉」と呼ぶようになったとされています。
したがって、青紫蘇と大葉を区別するのであれば以下のようになります。青紫蘇が植物の品種自体を指すのに対し、大葉はあくまで使い道の1つに過ぎません。
・青紫蘇:シソ科シソ属の植物の1つ
・大葉:青紫蘇の使い道の1つ
青紫蘇のその他の使い道
大葉以外の青紫蘇の使い道としては以下が挙げられます。発芽直後から種ができるまで、いかに無駄のない植物であるかがわかりますね。
・芽紫蘇:本葉が1〜2枚出た紫蘇。刺身のツマなどに使われる。
・穂紫蘇:花が咲き始めた紫蘇の穂。刺身のツマのほか、天ぷらなどに使われる。
・紫蘇の実:種がつき始めた紫蘇の実。佃煮などに使われる。
ちょうど我が家の青紫蘇も「穂紫蘇」の時期を迎えているため、近々天ぷらにして食べてみようかと思っています。
▲穂紫蘇
松永種苗 シソ 紫蘇 ちりめん青しそ 青香 小袋