まだ真冬なのですが、室内へ移動させたミニパインから花茎が伸びてきました。本来は熱帯性の植物のため屋外での冬越しは難しいのですが、こうして植木鉢で管理することで楽々室内へ持ち運べるのはありがたいことですね。
ガーデニングに欠かせない植木鉢ですが、我が家にはプラスチック製のものしかありません。一方で、私の実家では陶器製の植木鉢もちらほら使われています。植木鉢にもさまざまな種類がありますが、よく知られているのは陶器製・プラスチック製の2種類ではないかと思います。今回は、陶器製・プラスチック製それぞれのメリット・デメリットについてまとめてみたいと思います。
陶器製とプラスチック製
本記事では、代表的な植木鉢として陶器製・プラスチック製の2種類を取り上げます。その名のとおり陶器でできた植木鉢、プラスチックでできた植木鉢のことなのですが、厳密にはもう少し細かく分類することができます。
◼︎陶器製
・陶器製:最も一般的な植木鉢。いわゆる「素焼き鉢」はこちら。
・テラコッタ:洋風の素焼き鉢。
◼︎プラスチック製
・プラスチック製:一般的なプラスチック製。
・FRP製:プラスチックに強化ファイバーを混ぜ込み、強度を上げたもの。
陶器製の植木鉢(素焼き鉢)
メリット
◎水はけが良い
・陶器製の植木鉢の表面には細かい穴がたくさん空いている(多孔質)ため、水や空気を通しやすい性質があります。そのため鉢内に余分な水分が溜まりにくく、根腐れを起こしにくいと言われています。
◎鉢内の温度を適切に保つ
・陶器は熱しにくい性質を持ちます。そのため鉢内の温度が極端に高くなることは稀で、高温により根を傷めるリスクも低くなります。
◎倒れにくい
・プラスチック製に比べて重いため、同じ植物を植えた場合は陶器製の方が重心は低くなります。そのため、強風にあおられても幾分倒れにくくなります。
◎重厚感がある
・プラスチック製の植木鉢に比べるとバリエーションは少なめですが、その分重厚感がある(≒安っぽく見えない)のもメリットの一つではないかと思います。テラコッタであれば、バリエーションも幾分豊富になります。
デメリット
◎割れやすい
・まずは何と言ってもこの点ではないでしょうか。メリットの1つとして倒れにくいことを挙げましたが、もちろん全く倒れない訳ではありません。鉢が倒れてしまったり、強い圧力が加わったりすると簡単に割れてしまうことがあります。
◎重い
・陶器製の植木鉢は、プラスチック製に比べるとかなりの重量があります。同じ場所でずっと管理するのであれば話は別ですが、私のように室内⇔屋外の移動が多い場合はあまり向かないのかもしれません。
◎少々高価
・プラスチック製に比べると、1個あたりの値段が少し高いイメージがあります。100円ショップに立ち寄ってみても、プラスチック製はよく見かけますが、陶器製はあまり見かけたことがありません。
◎病気にかかりやすい場合がある
・表面に細かい穴がたくさん空いているため、病気の原因となる細菌も入りやすくなると言われています。植えている植物が万が一病気にかかってしまった場合は、その植木鉢を熱湯消毒するか、丸々新しいものに取り替えた方が無難です。
プラスチック製の植木鉢
メリット
◎軽い
・まずは何と言っても軽いことです。陶器製の植木鉢が重く感じる場合は、プラスチック製に取り替えてしまうのも一つの手です。植木鉢自体が軽いため、ハンギング(鉢ごと吊るした状態で植物を管理すること)にも向いています。
◎割れにくい
・相当な圧力をかけたり、経年劣化でもしない限りは割れることがありません。そのため、陶器製に比べて扱いやすい植木鉢と言えそうです。
◎安価
・陶器製に比べると安価なイメージがあります。100円ショップでもよく見かけるほか、ホームセンターでも格安の鉢が多く取り扱われています。
◎水持ちが良い
・プラスチック製の植木鉢は水や空気を通さないため、土中に含まれた水分が乾燥しにくい性質を持ちます。そのため、湿気を好む植物に向いた鉢と言えそうです。
◎バリエーション豊かでおしゃれ
・プラスチック製の植木鉢はとても種類が多く、バリエーションが豊かでおしゃれです。鉢の側面に模様が描かれたものもたくさんあり、きっと好みの植木鉢が見つかるはずです。
◎鉢内の温度が上がりやすい
・(陶器製のメリットと一部相反するところがありますが)プラスチックは陶器にくらべて熱しやすいため、鉢内の温度が上がりやすい特徴を持ちます。冬場であっても、少々の日差しさえあればすぐに暖かくなります。
デメリット
◎根腐れを起こしやすい
・プラスチック製の植木鉢は水はけが良い!という点は先程ご紹介しましたが、逆を言えば排水能力が低いことになります。そのため鉢内に湿気が溜まりやすく、根腐れを起こすリスクが高まります。
◎倒れやすい
・陶器製に比べて軽いため、同じ植物を植えた場合はプラスチック製の方が重心は高くなります。そのため、強風にあおられた時にやや倒れやすくなります。
◎鉢内の温度が上がりやすい
・プラスチック製のメリットでも取り上げた項目ですが、鉢内の温度が上がって嬉しいのは主に冬季の話です。これが夏季になると、かえって温度が上がり過ぎてしまい根を傷めることにもつながります。
おわりに
今回は代表格な植木鉢である陶器製・プラスチック製のメリット・デメリットをまとめてみました。植木鉢にはこのほか木製・紙製・金属製などもあり、実はかなり奥が深かったりします。我が家ではプラスチック製の植木鉢しか使っていませんが、本来であればそれぞれの特性をしっかり見定め、植物に合ったものを選んであげた方が良かったのかもしれません。