先日、出掛けた先の公園で長男と松ぼっくり拾いを楽しみました。松ぼっくり拾い…というよりは「松ぼっくり投げ」みたいな状態になっていましたが。。。
今回見つけた松ぼっくりは比較的小型だったため、おそらく赤松(アカマツ)のものではないかと思っています。
さて、普段からよく耳にする「松ぼっくり」ですが、実際のところ木のどの部分にあたるのでしょうか?今回はそんな松ぼっくりについて少しご紹介したいと思います。
松ぼっくりとは?
松ぼっくり(松かさ)とは、松や杉、桧をはじめとした針葉樹が種子を守る器官のことです。「種子を守る器官」と言うと果肉を想像してしまうのですが、松は裸子植物(胚珠・種子が剥き出しになった部分)であるため果肉にあたる部分は存在しません。そのため、松ぼっくりに該当する器官は球果(=果実ではないが、球状の果実のようなもの)と呼ばれます。球果は硬い鱗状の鱗片が集まる形で構成されており、それぞれの鱗片の内側には種子が入っています。
かさが開いたり閉じたりするのはなぜ?
松ぼっくりと言えば、鱗片が集まった球果(かさ)が開いたり閉じたりする特徴があります。この日もかさの開いたものと閉じたものの両方を見つけることができたのですが、そもそもなぜ開いたり閉じたりするのでしょうか?
先程取り上げた概要で「松ぼっくりは種子を守る器官」とご紹介しましたが、実はこの性質が深く関わっています。松の種子にはプロペラのような羽が付いており、風に吹かれることで種を遠くまで飛ばします。しかしながら、せっかくの種が雨に濡れてしまっては、遠くへ飛ばすこと自体が難しくなってしまいます。
そこで本領を発揮するのが松ぼっくり(球果)です。雨が降るなどして湿度が高くなり、種を飛ばすのに適さなくなった場合はすぐにかさを閉じます。こうして中の種を守り、強い風が吹いても飛ばされないように工夫します。一方で湿度が低い時にはかさを目一杯開き、種が飛ばされやすいような状況を作ります。
したがって、ここまでの内容をまとめると、
◎湿度が高い時
→種が風で飛ばされないよう、かさを閉じる
◎湿度が低い時
→種が風で飛ばされるよう、かさを開く
ということになります。
実は園芸にも!?松ぼっくりの意外な使い道
先程取り上げた松ぼっくりの性質は、何と園芸の分野でも活用することができます。例えば鉢植えで植物を育てている場合、土の上に松ぼっくりを置いておくことで土中のおおよその水分量を把握することができます。
もちろん植物によって必要な水分量は異なるため、必ずしも全てのケースで応用できるものではないのですが…「松ぼっくりのかさが開いた=水やりを行うタイミングが来た」という目安にはなります。松ぼっくりを園芸に取り入れてみることで、毎日のお世話が少しだけ楽しくなるかもしれません。
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