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今年は「1年以内に全ての頭文字の花を撮影する」という目標を掲げていることもあり、最近は気になった花を見かけたらこまめに撮影するようにしています。そんな中、先日自宅の近所で見かけたのがこちらの花です。
紅梅のようにも見えるこちらの花は「ボケ」と呼ばれる植物です。…一度聞いたら忘れられない名前ですよね。まるで悪口かのような名前が付けられていますが、そもそもどのような由来があるのでしょうか?
ボケ(木瓜)の概要
科・属名:バラ科ボケ属
種別:落葉低木
花色:赤、白、ピンクなど
花期:11〜5月
原産:中国
別名:カラボケ(唐木瓜)など
花言葉:先駆者、妖精の輝きなど
◎特徴:
中国原産の落葉低木で、平安時代に日本へ渡来した帰化植物です。品種にもよりますが早春〜春にかけて梅に似た花を咲かせ、庭木や盆栽用の樹木としても人気が高いです。
なお、関東以西の地域では自生しているものも見かけられますが、その大半は日本原産のクサボケです。クサボケは品種こそ異なるものの、ボケとは同属の植物です。
▲クサボケの花(参考)
「ボケ」の名前の由来は?
今回の本題に入りますが、「ボケ」という名前だけ聞くと悪口のように聞こえてしまいますよね。以前投稿した「樹ボケ(栄養成長)」や、本来とは異なる時期に開花する「狂い咲き」などを連想しますが、実際のところは何が名前の由来となっているのでしょうか?
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ボケは漢字で「木瓜」と書くのですが、これはボケの実が瓜(うり)に似ていることが由来となっています。元々は「木瓜=もけ、ぼっくり」などと読まれていましたが、現在ではこれが転じてボケと呼ばれているようです。したがって、ボケは決して悪口ではなく、しっかりした由来があって付けられた名前なんですね。
▲ボケの実
ボケの実は食べられるの?
ボケはバラ科の植物ですが、同じバラ科にはリンゴ、桃、さくらんぼ、ビワなどの果樹も多く含まれます。ということは、ボケの実も同じように食べることができるのでしょうか?
熟したボケの実はとても甘い香りがしますが、そのままでは固く、酸味や苦味も強いため生食には向いていません。一方で、同じバラ科のカリンのように、果実酒(ボケ酒)に加工することで美味しく味わうことができます。なお、ボケ酒には咳止めや疲労回復などの効果があると言われています。また熟した果実を乾燥させたものは、生薬(木瓜:もっか)としても重宝されています。