前回に引き続き、今回も雑談系の記事で失礼いたします。今回取り上げるのはこちらのコルクです。
我が家は妻も含めてお酒をほとんど飲まないため、ワインの蓋を開ける機会自体が少ないのですが…これらの蓋としてよく用いられているのがコルクです。一見すると木材のようにも見えるこちらの素材ですが、触るとフカフカしており、とても木材とは思えない柔らかさをしていますよね。そんなコルクの正体は一体何者なのでしょうか?
コルクとは?
コルクとは、コルクガシ(コルク樫)と呼ばれる樹木から剥いだ樹皮のことを指します。弾力性に富み、中に空気を多く含んでいるため触るとフカフカしている点が特徴です。
コルクが最初に発見されたのはギリシャで、今から約2000〜4000年前より使われていたようです。現在の主な生産地は地中海沿岸部で、特にコルクガシの栽培条件に適合したポルトガルやスペインで多く生産されています。
ワインの蓋にコルクが使われるのはなぜ?
コルクは冒頭で取り上げたワインの蓋のほか、コルクボードや建材として使われることもあります。言い換えてしまえばただの樹皮なのですが、なぜここまで重宝されるようになったのでしょうか?
少し調べてみたところ、コルクならではの理由がいくつもあることがわかりました。コルクは軽くて弾力性に富み、かつ空気や水分を通さず腐りにくい性質を持ちます。この性質は長期保存を必要とするワインと相性が良く、ワインの蓋としてコルクが用いられるのはこのためだと言われています。
なおワインの蓋として用いられるコルクは全体の15%ほどで、その他は更に幅広い用途で活用されています。例えば、弾力性に富むコルクは針で刺しても傷が残りにくいため、写真などを掲示するコルクボードとしても適しています。さらには空気を多く含むため断熱性・保湿性にも優れており、建材としても重宝されています。見た目がおしゃれで手入れもしやすいため、家との相性もぴったりです。
コルクガシ(コルク樫)の概要
最後に、コルクの原料でもあるコルクガシの概要について少し触れておきたいと思います。
科・属名:ブナ科コナラ属
種別:常緑高木
花色:黄
花期:5月
原産:地中海沿岸部
別名:─
花言葉:─
◎特徴:
地中海沿岸部原産の常緑高木で、ブナ科に属するいわゆる「ドングリ」の一種です。幹の外側に厚いコルク層が形成され、剥ぎ取ったものはコルクとして加工されています。成木(おおよそ樹齢20年以上)であればコルク層を剥ぎ取っても木の生育には影響せず、10年ほど経過すると再びコルク層を収穫することができます。
なお、年間の寒暖差が大きく冬に冷え込む日本ではあまり栽培に向いておらず、国内でコルクガシの原木を見かける機会はほとんどありません。50年ほど前には同じくコルク層を形成するアベマキ(こちらもドングリの一種)で代用していた時期もありましたが、現在ではそのほとんどが品質の良いコルクガシに置き換わっています。
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