我が家ではこれまで緑茶や玄米茶を飲むことが多かったのですが、長男が好きだということで最近は麦茶パックも使うようになりました。私にとって麦茶と言えば夏のイメージで、暑い時や疲れた時にもぴったりな飲み物です。
さて、今回はそんな麦茶に関する話題です。その名の通り麦を原料としていそうですが、使用する麦の品種に制約はあるのでしょうか?
麦茶の原料と作り方について
麦茶とは、殻付きのまま焙煎した大麦(六条大麦、二条大麦、裸麦)の種子を原料とし、水やお湯で抽出した飲み物のことを指します。一般的には、デンプン質が少なく風味の良い六条大麦(=穂1本につき、6列分の種子が実る品種)が原料として用いられています。また麦茶はカフェインを含まないため、小さい子供や就寝前でも安心して飲める点が特徴です。
名前に「茶」が付くものの、麦茶の場合は茶の葉(チャノキの葉)を使用していません。そのため、茶の葉以外の植物を原料とした飲み物の総称として「茶外茶(ちゃがいちゃ)」と呼ばれることもあります。
大麦以外の麦でも麦茶は作れるの?
麦茶は大麦を原料としていますが、「麦」と呼ばれる植物は大麦だけではありません。例えば日本で栽培されている品種だけでも、小麦・ライ麦・エン麦などを挙げることができます。ということは、大麦以外の麦を原料にしても麦茶は作れるということなのでしょうか?
▲小麦(参考)
調べてみたところ、小麦茶やライ麦茶に関する記事を見つけることができました。この意味合いでは「大麦以外の麦でもお茶は作れる」ということになるのですが、一般的に「麦茶」と呼ばれるお茶はやはり大麦を原料としているようです。確証は持てないのですが…以下のように原料に応じて呼称を変えているのかな?と勝手に想像しています。
・大麦を原料としたお茶=麦茶
・小麦を原料としたお茶=小麦茶
・ライ麦を原料としたお茶=ライ麦茶 など
大麦の概要
最後に、今回取り上げた大麦の概要について簡単に触れておきたいと思います。
科・属名:イネ科大麦属
種別:一年草
花色:─(花弁なし)
花期:4〜5月
収穫期:6月
原産:中央アジア
別名:─
花言葉:富、裕福、繁栄、希望など
◎特徴:
中央アジア原産の一年草で、日本では弥生時代〜奈良時代頃から栽培されるようになりました。大きく二条大麦(デンプン質が多く大粒)と六条大麦(デンプン実が少なく小粒)に分けられ、前者はビールや麦焼酎、後者は麦茶や麦ご飯などに用いられています。このほか、種子の表皮が剥がれやすい大麦のことを裸麦と呼ぶことがあります(※対して、表皮が剥がれにくい一般的な大麦は皮麦と呼びます)。
よく小麦と対比されることがありますが、小麦はイネ科コムギ属に属しており少し性質が異なります。大麦・小麦ともに約1万年前に栽培が始まったとされる「最古の穀物」ですが、当初は大麦の用途の方が多いとされたことなどから名前に「大」が付いたと言われています(※諸説あります)。
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