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【タイタンビカス】実はハイビスカスの仲間だった?両者の違いについて - アタマの中は花畑
前回取り上げたタイタンビカスと同じ公園で、フウセンカズラの実を見かけました。この実を見れば「フウセンカズラ」という名前の由来も何となく連想できますよね。私も以前、友人宅から種を譲ってもらい実家で栽培した記憶があります。
そんなフウセンカズラですが、そもそも実が風船のように膨らむのは一体なぜなのでしょうか?
フウセンカズラの概要
科・属名:ムクロジ科フウセンカズラ属
種別:多年草(日本では一年草扱い)
花色:白
花期:7〜9月
原産:熱帯アメリカ、熱帯アジア、アフリカなど
別名:バルーンバイン、ハートカズラなど
花言葉:一緒に飛びたい、自由な心、多忙など
◎特徴:
熱帯アフリカ、熱帯アジア、アフリカなどの熱帯〜亜熱帯地域を原産とする多年草で、その見た目の通り「風船のような実を持つつる性植物(=葛)」が名前の由来となっています。原産地では多年草ですが、日本では冬に枯れてしまうため主に一年草として栽培されます。種子には白いハートのような模様があることから、ハートカズラと呼ばれることもあります。
栽培が比較的簡単で、かつ夏場に葉を茂らせることから、グリーンカーテンとして用いられるケースもあります。
▲フウセンカズラの種(参考)
フウセンカズラの実が膨らむのはなぜ?
フウセンカズラの実は蒴果(さくか)とも呼ばれ、癒着した複数の果皮から形成されています。受粉後すぐに膨らみ始め、パンパンに膨れ上がった実はまるで紙風船のようにも見えます。他の植物にはあまり見られない特徴ですが、フウセンカズラの実はなぜ膨らむようになったのでしょうか?
その理由について調べてみたのですが、詳細は明らかになっていないようです。ただ実が熟した段階で果皮が避け、中から種子が溢れ出ることを考えると「実が熟すまでの間、外部の衝撃から種を守っている」という説が有力なのかもしれません(※あくまで私の想像ですが…)。
実の中の空気はどこから来たの?
膨らんだ実の中に溜まった気体はフウセンカズラ特有のものではなく、至って普通の空気だと言われています。この空気は養分吸収や光合成の際に生じたものと考えられ、茎を伝って実の中に溜め込まれているようです。この性質に関しては、以前の記事で取り上げたキキョウの蕾にもよく似ています。
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