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【メタセコイア】針葉樹なのに紅葉・落葉するのはなぜ?

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今年は秋の気温がかなり高く、紅葉の色付きはあまり良くないと言われますが…それでも木全体が色付いていると見入ってしまうものです。例えば先週末に立ち寄った公園では木々が一斉に色付いており、中でもメタセコイアが一際目立っていました。

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さてメタセコイアと言えば針葉樹の一種ですが、針葉樹と言えば杉・桧・松など、冬でも青々とした葉を茂らせている印象です。そんな中、メタセコイアの葉が紅葉し、冬に落葉するのは一体なぜなのでしょうか?

 

 

メタセコイアの概要

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科・属名:ヒノキ科メタセコイア属

種別:落葉高木

花色:─(花弁なし)

花期:2〜3月

原産:中国

別名:アケボノスギ

花言葉:平和、楽しい思い出など

◎特徴:

ヒノキ科メタセコイア属に属する唯一の原生種で、各地の街路や公園に植えられています。大きなものでは樹高50mに達することもあり、秋には葉か茶褐色に変色した上で落葉します。元々は中世代(2億5000万円前〜6550万年前)に繁栄していた化石植物として提唱されていましたが、後に中国で生き残っていることが判明したため「生きている化石」とも呼ばれます。各地に植栽されている一方で自生の個体数は少なく、絶滅危惧種に指定されています。

 

名前の由来は?

「メタセコイア」という名前が付けられたのは、今から80年ほど前のことです。1939年、植物学者の三木茂氏が化石の中から未知の植物を発見しました。見た目がセコイア(ヒノキ科セコイア属の常緑高木)に似ている一方で、落葉性である点などの特徴が異なることから「メタ(後の・変わった)+セコイア(に似た樹木)=メタセコイア」と名付けられ、1941年の学会で発表されました。

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発見当初は既に絶滅した植物だと思われていましたが、4年後となる1945年に中国の奥地で自生していることが確認されました。日本では1949年に初めて植栽され、その後は街路・公園などでよく見かけるようになりました。

 

針葉樹なのに落葉するのはなぜ?

私が思い浮かべる針葉樹(杉・桧・松など)は大抵常緑樹ですが、今回のメタセコイアのように中には紅葉・落葉する針葉樹も存在します。このような針葉樹を落葉針葉樹と呼び、代表的な樹木としてはメタセコイアのほか、イチョウ、カラマツ、ラクウチョウなどが挙げられます。では、落葉針葉樹の葉が文字通り落ちてしまうのは一体なぜなのでしょうか?

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調べてみたところ、どうやら樹液の成分が関係しているようです。一般的な針葉樹(常緑針葉樹)の場合は、樹液の中に不凍液のような成分を含んでいると言われています。そのため真冬であっても葉や幹が凍ることはなく、一年中青々とした葉を茂らせることが可能です。一方で落葉針葉樹の場合は、樹液の中に不凍液のような成分を含んでいません。そのため極端に気温が低下すると幹から葉へと流れる水分が凍結し、幹が膨張して裂けてしまうことがあります(凍裂)。したがって、落葉針葉樹は落葉広葉樹と同様、凍裂を避ける目的で冬に葉を落とすようになったと言われています。

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メタセコイア 0.6m 15cmポット 苗