アタマの中は花畑

小さな花壇と家庭菜園を手に入れたガーデニング初心者の日々

【雑談】青汁の原料について〜緑色なのに青と言われるのはなぜ?〜

今回ご紹介するのは、緑色であるにも関わらずなぜか「青」呼ばわりされる青汁です。私にとっては「まずい、もう一杯!」というCMのイメージが強く(覚えている方いらっしゃいますかね…?)、幼少期から飲まず嫌いしていた飲み物の1つです。その後無事に克服し、大人になった今では美味しく飲めるようになりました。

f:id:matundaba79:20240413085925j:image

そんな青汁ですが、その鮮やかな青色(緑色?)は一体どんな野菜によるものなのでしょうか?今回は青汁の主な原料と、その名前の由来について調べてみることにしました。

 

 

青汁とは?

青汁とは、さまざまな緑黄野菜やクロレラ(淡水性の植物プランクトンの一種)を細かく砕き、絞った汁全般のことを指します。日本で最初に青汁が作られたのは1943年(昭和18年)で(※)、太平洋戦争真っ只中のことでした。太平洋戦争中の厳しい食糧難から誕生し、その後の改良を重ねて1949年(昭和24年)には商品化されました。いわゆる「健康ドリンク」の先駆けともなった飲み物で、現在でもサプリメントや粉末も含めて広く親しまれています。

※平安時代の医書にも植物の葉を使った汁に関する記載があり、こちらが青汁のルーツとも言われています。

 

青汁にはビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれており、以下をはじめとするさまざまな効果が期待できます。一般的な野菜ジュースに比べて糖質も控えめなので、健康的に野菜を摂取する方法としても注目されています。但し医薬品とは異なり即効性はないため、適度な量を継続的に摂取することが重要です。

・美肌効果

・便秘改善

・むくみ解消

・高血圧予防

・動脈硬化予防

・免疫力向上 など

 

緑色なのに「青汁」なのはなぜ?

青汁といえば緑色の飲み物ですが、なぜか「青」と表現されますよね。この理由についてははるか昔、奈良時代〜平安時代まで遡ります。この頃、色は赤・黒・白・青の4色のみで表現され、今でいう緑色は全て青の中に含まれていたとされています。その後、平安時代末期〜鎌倉時代になると緑と青が区別されるようになりましたが、現在でも当時の名残から緑=青と表現されることがあります。青汁もこのうちの1つで、他には青信号、青虫、青紫蘇なども同じ理由で「青」と呼ばれます。

f:id:matundaba79:20240410205809j:image

◎関連記事はこちら

【雑談】緑じゃないの?未熟な実を「青い」と表現するのはなぜ? - アタマの中は花畑

 

青汁の原料について

青汁は健康商品の1カテゴリとして用いられる呼称であり、原料として用いる野菜に特段指定はありません。前段で触れたクロレラを除くと、主な原料としてはケール、大麦若葉、明日葉、桑の葉、モロヘイヤなどが挙げられます。

f:id:matundaba79:20240413085837j:image

原料によって味わいも大きく異なり、例えばケールを主原料としたものはビタミンやミネラルを豊富に含む反面、苦味やクセが強く飲みにくいと言われています。昔の青汁が「マズい」と言われてしまうのも、ケールを主原料とした商品が多かったためだとされています。一方で近年よく見かける大麦若葉は苦味やクセが少なく、ほのかな甘味もあるため飲みやすいようです。またきな粉や豆乳、フルーツが配合された商品も多く流通しているため、青汁の風味が苦手な方はこちらから始めると良いかもしれません。

 

ケールの概要

1949年に青汁が初めて商品化された際、原料として用いられたのはケールなのだそうです。そこで本記事では、ケールの概要についても簡単にご紹介します。

f:id:matundaba79:20240413085902j:image

科・属名:アブラナ科アブラナ属

種別:多年草

花色:黄

花期:3〜4月

収穫期:5〜6月、10〜11月

原産:地中海沿岸

別名:ハゴロモカンラン(羽衣甘藍)、リョクヨウカンラン(緑葉甘藍)など

花言葉:愛を包むなど

◎特徴:

地中海原産の多年草ですが、栽培上は一年草(または二年草)として扱われる場合が多いです。キャベツやブロッコリーの原種としても知られ、独特の苦味・風味を持ちます。一方で栄養価が高いことから「葉野菜の女王」とも呼ばれ、花言葉である「愛を包む」も栄養価が高い=人々の健康を守ってくれることが由来となっています(※他にも、葉が結球せずふんわりと成長することなども関係しています)。

江戸時代に日本へ渡来した頃は観賞用として扱われており、明治時代に入ると食用としての栽培も始まりました。ちなみに、観賞用のケールを品種改良したものの1つが葉牡丹なのだそうです。

f:id:matundaba79:20240413085858j:image

▲葉牡丹(参考)