アタマの中は花畑

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【雑談】緑じゃないの?未熟な実を「青い」と表現するのはなぜ?

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【雑談】青い野菜・果物がほとんど存在しないのはなぜ? - アタマの中は花畑

 

先日投稿した記事で「青い色をした野菜・果物はほとんど存在しない」と書いたのですが、「青い野菜・果物」であれば実は意外と身近に存在します。

 

例えばこちらの熟していないトマトですが、以下のように言い表すことはないでしょうか。

・青いトマト

・このトマトはまだ青い

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また、こちらの未熟な唐辛子も「青唐辛子」の名で市場に流通しています。
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このように身の回りにはたくさんの「青い野菜・果物」があるのですが、何かがおかしいことに気が付きます。というのも、先程取り上げたトマト・唐辛子はどちらも緑色なんですよね。色で言えば緑色のはずなのですが、未熟な実のことを「青い」と表現するのは一体なぜなのでしょうか?

 

 

未熟な実を「青い」と表現するのはなぜ?

未熟な実にはクロロフィル(葉緑素)と呼ばれる緑色の色素が多く含まれているため、色としては緑色に見えます。しかしながら「緑の実」と表現されることはほとんどなく、その多くが「青い実」と呼ばれています。

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この理由についてははるか昔、奈良時代〜平安時代まで遡ります。この頃、色は赤・黒・白・青の4色のみで表現され、今でいう緑色は全て青の中に含まれていたとされています。その後、平安時代末期〜鎌倉時代になると緑と青が区別されるようになりましたが、現在でも当時の名残から緑=青と表現されることがあります。このような経緯もあり、緑色のものを青と表現することは、日本独特の文化と言えそうです。

 

「青」と表現される緑色のものは他にも…?

今回は植物の「青い実」を取り上げましたが、他にも「青」と表現される緑色のものは存在します。代表的なものとしては、以下が挙げられます。

・青信号(※本来は青緑色)

・青虫(※本来は緑色)

・青紫蘇(※本来は緑色)

・青汁(※本来は緑色)

 

このうち青信号について少しご紹介すると、信号機が登場した当時は「緑信号」と呼ばれていた時期もあるようです。しかしながら「青信号」という呼び名の方が定着し、法令としても「青」と定義されるようになりました。

なお、青信号を英語表記するとGreen lightであり、日本以外では緑=青と呼ぶ文化がないことが伺えます。

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