先日、自宅の近所でラグラスの花穂を見かけました。その見た目から、小さい頃は「エノコログサ(猫じゃらし)」だとよく勘違いしていたものです。
大人になった今でもよく似てるな、と思う両者ですが…エノコログサを品種改良したものがラグラスだったりするのでしょうか?今回はそんなラグラスとエノコログサの関係性について、少しだけ調べてみたいと思います。
ラグラスの概要
科・属名:イネ科ラグラス属(ウサギノオ属)
種別:一年草
花色:白
花期:4〜5月
原産:地中海沿岸
別名:ウサギノオ、ウサギノシッポ、バニーテール、ラビットテール・グラスなど
花言葉:感謝、はずむ心、豊穣など
◎特徴:
地中海原産の帰化植物で、フラワーアレンジメントやドライフラワーとしてもお馴染みです。ふさふさとした花穂が特徴で、野ウサギのしっぽのように見えることから関連した別名が多く付けられています。繁殖力が非常に高く、園芸用として持ち込まれたものが一部野生化しています(日本国内では千葉県で最初に確認され、徐々に分布を広げているようです)。
エノコログサの概要
科・属名:イネ科エノコログサ属
種別:一年草
花色:黄
花期:8〜10月
原産:世界中(温帯地域)
別名:ネコジャラシ、狛尾草など
花言葉:遊びなど
◎特徴:
広く見かける野草の一つで、日本各地に分布しています。夏から秋にかけて見られる動物の尻尾のような花穂が特徴です。粟(あわ)の原種であり、食用として用いることも可能です。フサフサした花穂が子犬の尻尾のように見えることから「犬っころ草」と呼ばれるようになり、それが転じてエノコログサになったと言われています。
ちなみに「猫じゃらし」という愛称に関しては、その名の通り花穂を猫に見せるとじゃれつくことに由来しています。
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ラグラスとエノコログサの違いについて
ラグラスとエノコログサはどちらもイネ科に属しており、広い意味では同じ仲間の植物と言えます。しかしながら、属名が異なるため厳密には別種で、両者の間に明確な関係性はないようです(※ちなみに、エノコログサを作物用に改良した品種として粟(アワ)が挙げられます)。
なお、ラグラス・エノコログサの花穂に生えている毛のような部分は芒(のぎ)と呼ばれる突起物で、稲や麦をはじめとするイネ科の植物全般に見られます。ラグラスの場合は芒の根元部分に更に細かい毛が生えているため、野ウサギの尻尾のようなフワフワした見た目・手触りになっています。