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【都道府県の花#27】大阪府の木・花について - アタマの中は花畑
2023年7月より「都道府県の木・花シリーズ」と題して、各都道府県を代表する植物についてご紹介しています。第28回となる今回は、兵庫県の木と花について取り上げたいと思います。
兵庫県の木について
兵庫県の木は「クスノキ」です。ここでは、クスノキの概要についてもご紹介します。
科・属名:クスノキ科ニッケイ属
種別:常緑高木
花色:薄黄
花期:5〜6月
原産:日本、中国など(諸説あり)
別名:クスなど
花言葉:芳香など
◎特徴:
日本・中国などを原産とする常緑高木で、日本では関東〜沖縄地方にかけて分布しています。比較的暖かい地域でよく見かけられますが、元々自生していた個体なのか、人の手によって持ち込まれた個体なのかはあまりはっきりしていないようです。古くから寺や神社の境内に植えられており、巨木化したものの一部は御神木としても扱われています。中でも蒲生の大楠(鹿児島県姶良市)は幹周りが24.2mもあり、全樹種の中で最も幹周りが大きい木(日本国内)として記録されています。
花や葉などにほのかな香り(樟脳(しょうのう)とも呼ばれます)を持つことなどから「芳香」という花言葉が付けられました。
兵庫県の花について
続いて、兵庫県の花は「ノジギク」です。こちらも、ノジギクの概要についてご紹介します。
科・属名:キク科キク属
種別:多年草
花色:白
花期:10〜11月
原産:日本
別名:─
花言葉:真実など
◎特徴:
日本原産の多年草で、兵庫県〜九州地方の沿岸部を中心に分布しています。いわゆる野菊(野生の菊)の一種で、植物学の父としても知られる牧野富太郎博士によって命名されました(野や路地に育つ菊であることが由来)。近年は個体数を減らしており、一部の都道府県では絶滅危惧種、または準絶滅危惧種に指定されています。
また園芸用として親しまれている小菊の中には、本種を原種とするものもあります。
▲小菊(参考)
兵庫県の木・花の由来は?
兵庫県の木としてクスノキ、兵庫県の花としてノジギクが選ばれたのには、それぞれ以下のような経緯があるようです。
◎クスノキ
・県緑化推進委員会での投票ののち、選定委員会での選考を経て昭和41年7月27日に正式に制定された。成長が早く、強健で雄大な姿が兵庫県のイメージに合致することなどが由来。
◎ノジギク
・ NHKなどが主催した「郷土の花」選定の中で候補に挙がり、昭和29年に正式に制定された。兵庫県がノジギク生育地の北限・東限であり、姫路市などで多く見かけることなどが由来。
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