先日植えた秋ジャガから、わずか1週間程度で芽が出てきました。まだまだ小さいですが、1個の芋からたくさん芽が出てくるんですね。
さて、今回育てているのは俗に言う「秋ジャガ」ですが、春ジャガとは品種が違うのでしょうか?両者の違いについて調べてみました。
ジャガイモの概要
科・属名:ナス科ナス属
種別:一年草
収穫期:5〜6月、11〜12月
原産:南米・アンデス高地
別名:バレイショ(馬鈴薯)など
花言葉:慈善、慈愛、情け深い、恩恵など
◎特徴:
南米・アンデス高地原産のため、寒さに強い品種が多いです。一般的に食べられるのは地下茎が肥大化した部分であり、根ではありません。肥大化した地下茎にはデンプン質が多く含まれており、貯蔵性にも優れています。肉色は様々で、白や黄のほか、赤や紫の品種もあります。
また、トマトやナスと同じくナス科ナス属に属しています。見た目はかなり異なりますが、花や実の形はよく似ています(稀ですが、ジャガイモも地上に実をつけることがあります。見た目はトマトに似ていますが、食べられません)。
春ジャガと秋ジャガの違い
春ジャガ(春作ジャガイモ)と秋ジャガ(秋作ジャガイモ)の違いは大きく2点あります。
①植え付け時期
その名のとおり、春ジャガは春の始め(2月下旬〜3月上旬頃)、秋ジャガは秋の始め(8月下旬〜9月上旬頃)に植え付けます。どちらも植え付けから3か月程度で収穫できます。
②休眠期間
一般的に、春ジャガは休眠期間が長く、秋ジャガは休眠期間が短いとされています。休眠期間とは「収穫期を迎えたジャガイモが、新たな芽を出せるようになるまでに必要な期間」といったところでしょうか。
また、春ジャガ・秋ジャガに属する品種には以下のようなものがあります。ジャガイモは春作がメインのため、よく知られた品種は春ジャガの方が多いですね。
春ジャガに属する品種
◎男爵:
ジャガイモといえばこれ。デンプン質が多く、ホクホクとした食感が特徴。
◎メークイン:
男爵と並ぶ人気品種。ねっとりとした食感が特徴で、煮くずれもしにくいため、煮物などによく使われる。
◎インカのめざめ:
栗のような食感と甘みから、近年人気が出てきた品種。肉色は黄色がかっており、他の品種に比べてやや小粒。
◎キタアカリ:
肉色は黄色がかっており、ホクホクとした食感がある。その特徴から、栗じゃが・黄金男爵とも呼ばれる。
秋ジャガに属する品種
◎デジマ:
秋ジャガの代表格。病気に強く、男爵のようなホクホクとした食感がある。
◎アンデスレッド:
皮は赤く、肉色は黄色がかっている。男爵のようなホクホクとした食感があり、甘みもある。
◎ニシユタカ:
主に暖地で栽培され、収穫量が多い。メークインのようなねっとりとした食感があり、煮物などに使われる。
◎普賢丸:
病気に強いが、他の品種に比べて収穫量はやや少ない。表面のデコボコが少なく、皮がむきやすい。
春ジャガを秋に植えるのはNG?
①春ジャガを秋に植えること
→NGの場合が多い
②秋ジャガを春に植えること
→OKの場合が多いが、春ジャガを植えた方が無難
①の場合、春ジャガの休眠期間が長いことが関係しています。春ジャガの収穫期は5月下旬〜6月上旬、秋ジャガの植え付け期は8月下旬〜9月上旬です。仮に春ジャガを秋に植えようとした場合、休眠期間がわずか3か月しか取れない計算になります。休眠期間が長い春ジャガを秋に植えた場合、秋ジャガとは異なりなかなか芽が出てきません。芽が出てくるまで気長に待ったとしても、収穫期を迎える前に冬になってしまうため、収穫はほとんど見込めません。
②の場合、秋ジャガの休眠期間が短いことが関係しています。秋ジャガの収穫期は11月下旬〜12月上旬、春ジャガの植え付け期は2月下旬〜3月上旬です。①と同様、休眠期間が3か月しか取れない計算になります。しかしながら、秋ジャガの休眠期間は短いため、春先に植え付けてもきちんと芽を出してくれます。そのため、秋ジャガを春に収穫することは可能です。
しかし、問題は収穫した後です。休眠期間が短いことが災いし、春ジャガに比べて夏場は日持ちしません(すぐ芽が出てきてしまいます)。収穫は可能でも、その後の日持ちがしないことから「秋ジャガ」よりも「春ジャガ」の方が好まれるんですね。また、春に植え付けた場合の収穫量も「春ジャガ」の方が多いようです。
やはり、春ジャガは春、秋ジャガは秋に植えた方が良さそうですね。
おわりに
我が家では秋ジャガの代表格、デジマを育てています。元々は北海道で交配されたものですが、長崎で育成されたことからデジマ(出島)と名付けられたそうです。
まだ芽が出たばかりですが、収穫したらどう調理して食べようか、今から楽しみです。