今シーズン一番の冷え込みと言われた金曜日、我が家でも今年一番の立派な霜柱ができていました。
前日夜の時点では何もなかったはずですが…たった一晩でこんな立派な氷の芸術が作られるって、結構すごいことだと思っています。しかも庭中に。
そもそも、霜柱はなぜ地面から立ち上がるような形で作られるのでしょうか?
霜柱はどうやってできる?
霜柱のでき方について記載する時にポイントとなるのが「毛細管現象」です。学校の授業やテレビ番組などで一度は耳にしたことがあるかもしれない、あの現象(※)のことです。
※毛細管現象とは細い管の中を液体が上昇する物理現象のことで、表面張力が深く関連しています。一般的に、管が細いほど中の水分はより上昇します。
話を戻しますが…
霜柱は以下のような方法で形成されます。
①気温が下がり、地表面付近の水分が凍る
②毛細管現象によって地中の水分が吸い上げられる
③①で凍った部分よりも上まで吸い上げられ、最上部で凍る(=これによって氷の柱が形成される)
④②〜③を繰り返し、氷の柱がどんどん高くなる
⑤翌朝、霜柱が完成している
水分の吸い上げ→凝結を繰り返すことで、氷の柱が形成されるという訳です。また、霜柱のでき方を考えると「上にできた氷ほど新しく凍りついたもの」ということになります。
霜柱と霜の違いは?
よく似た言葉に「霜」がありますが、そもそも霜柱と霜は違うものなのでしょうか?
答えはYESです。
霜柱→地中の水分が凍りついてできるもの(凝結)
霜→大気中の水分が凍りついてできるもの(昇華)
と定義されており、現象自体が異なります。
シモバシラと呼ばれる植物もある!
「シモバシラ」と言われると氷の柱を思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、実はシモバシラと呼ばれる植物もあります。
シモバシラはシソ科の多年草で、秋に咲かせる白い花が特徴です。この白い花が霜柱に見えることからシモバシラと呼ばれるようになった…と思いきや、実は違うのだそうです。
冬になるとシモバシラの地上部は枯れ、茶色の茎だけが残った状態になります。この茎の中では、毛細管現象によって水分が吸い上げられており、冷え込んだ朝になると茎の周りに霜柱が形成されます。この姿が由来となり、シモバシラと呼ばれるようになったようです。
霜柱は氷の芸術!
庭にできていた霜柱を1本抜いてみました。こうして見ると縦向きに筋が入っており、細い管が集まって形成されていることがわかります。
雪の結晶も芸術的ですが、霜柱もよく見ると芸術作品みたいだな…と思ったりもします。
おまけ:凍りついた我が家の庭
最後に、今季一番の冷え込みで凍りついた我が家の庭の写真をお送りします。
▲大根
▲白菜(※結球してませんが…)
▲パセリ
▲セロリ
▲ソラマメ
▲パンジー
▲プリムラ・ジュリアン
▲ミニアイリス
朝はガチガチに凍りついているのに、日中になると氷が溶け、野菜や花達の葉も元通りになっているんですよね。
改めて、植物の生命力って凄いんだな…と感じさせられます。