他のブロガーさん、Twitterのフォロワーさんの投稿でしばしば拝見していた「もりのしいたけ農園」。自宅で気軽にしいたけが栽培できるなんてすごい!と感銘を受けた私は早速商品を取り寄せることにしました。
今回は、実際にしいたけを育ててみた感想について、私の体験談とともにご紹介したいと思います。初めて購入して育てましたが、予想以上に多くのしいたけを収穫することができました。
もりのしいたけ農園とは?
もりのしいたけ農園とは、森産業株式会社が販売するきのこ栽培キットです。その魅力は何といっても自宅で手軽にきのこが栽培できる点で、キットを開封すればすぐにきのこ栽培を開始することができます。もちろん、原木の確保や種駒(種菌)の打ち込みも不要です。
今回私が購入したのはしいたけの栽培キットですが、農園シリーズにはこの他以下のラインナップがあるそうです。まさかキクラゲまで育てられるとは。
・エリンギ
・ナメコ
・ヒラタケ
・エノキタケ
・ブナシメジ
・キクラゲ
商品が到着しました!
さて、早速ですが我が家にも「もりのしいたけ農園」が到着しました。箱にはきのこのイラストが描かれており「すぐに栽培を始めてください」との言葉が。中にはしいたけの菌が入っているため、このまま置きっぱなしにはせず、すぐに開封する必要があるようです。
外箱を開けると、中から一回り小さな箱が出てきました。こちらがもりのしいたけ農園の本体です。
箱の横には栽培手順が丁寧に記載されていました。私自身しいたけを育てるのは初めてですが、初心者でも安心して栽培できそうです。
箱の中には、栽培ブロック、栽培袋、栽培手引書の3点が入っていました。どうやら栽培袋(ビニール袋)の中に栽培ブロックを入れて育てるようです。
※私が購入したセットには栽培袋が予め同封されていましたが、観察のための栽培容器が付属したセットも取り扱われています。
実際の栽培記録
下準備〜栽培1日目(11月19日)
「すぐに栽培を始めてください」とのことでしたので、到着したその日に栽培を開始することにしました。まずは栽培ブロックを袋から取り出します。白いカビのようなものが生えていますが、これらは全てしいたけ菌のため何ら問題はありません。
栽培ブロックの高さは20cm強、直径は10cm強でした。栽培ブロックを手に取ると、結構な重さを感じます。ここから何本のしいたけが収穫できるでしょうか…?
栽培を開始する前に、栽培ブロックの表面を水で軽く水で濡らします。始めのうちは水を弾きますが、軽くなでるように洗っていると徐々に表面が湿ってきます。この際、栽培ブロックを強く擦らないように気をつけましょう。
栽培ブロックの表面が軽く湿ったら、栽培袋に入れ、袋の上端を洗濯バサミ等で止めておきます。表面が乾燥すると青カビ等が発生する恐れがあるため、霧吹きでこまめに水をかけておくようにします。また、袋の上端を一部開けたままにしておき、通気口を確保しておきます(※栽培袋にも何箇所か穴が空いていますが、袋の上端も少し開けておくのがベターなようです)。
これで栽培の準備が整いました。栽培キットのおかげで、10分もかからずに下処理が完了しました。
栽培2日目(11月20日)
中を湿らせているため袋の内側が曇り始めましたが、さすがに一晩経過しただけでは見かけ上の大きな変化はありませんでした。
と思いつつ、栽培ブロックの表面をよく見ると表面の凸凹が少し大きくなったような気もします。私の思い違いかもしれませんが、この丸い出っ張りがしいたけになるのでしょうか…?
栽培3日目(11月21日)
早くもきのこらしきものがニョキニョキ伸びてきました。パッと見たところ30本以上はあるでしょうか。
昨日気付いた凸凹はやはりしいたけの赤ちゃんでしたね。しいたけだと思って眺めているととても可愛らしいのですが、何も知らずに見ると気持ち悪く感じてしまいそうです。笑
栽培4日目(11月22日)
前日よりもさらに一回り大きくなりました。前日時点では写真右上の部分のみが伸びていましたが、他の部分もまんべんなく成長し始めました。
先端のかさが広がり始め、見ためもしいたけらしくなってきました。
栽培ブロックを下から見上げるとこんな感じです。しいたけの数は前日よりさらに増え、このまま成長すれば50本以上は収穫できそうです。
栽培5日目(11月23日)
ボリュームがさらに増し、栽培袋から出すだけでも一苦労するようになってきました。ここまで大きくなれば、一目でしいたけだとわかります。
スーパーで売られているSサイズのしいたけくらいの大きさになったでしょうか。あと2日ほどで収穫できそうです。
栽培6日目(11月24日)
購入当初はまさかこんなに一斉に成長するとは思っていませんでした。森のしいたけ農園恐るべし。
明日はテレワークなので、それに合わせて収穫する予定です。しいたけ食べ放題までもうすぐです。
栽培7日目(11月25日)
栽培7日目にして、早くも収穫の日を迎えました。もう少し育てられそうな気もしますが…かさが開き切ってしまう前に収穫しておかないとと、周囲に胞子を飛ばしてしまうのだそうです。
成長スピードが早いため、育てる側も見ていて楽しい気分になってきます。
栽培ブロックを下から見上げてみました。栽培ブロックいっぱいにしいたけが生えています。ここまで密集すると、ある種の芸術作品のように見えてきます。
上からのアングルでも撮影してみました。しいたけって、中央の色は濃く、周囲はやや薄い色をしているんですね。
ということで、この日の夕方に長男ときのこ狩りを楽しみました。まさか自宅できのこ狩りができる日が来るとは!
(※今回は手でもぎ取っていますが、本来は栽培ブロックを傷付けないようハサミ等で切り取ることをおすすめします)
収穫したしいたけがこちら。大きさはまちまちですが、どれもみずみずしいです。この日は写真のしいたけを含め30本収穫しました。
収穫したしいたけは早速天ぷらにしていただきました。このほか鍋の具材としても活用しましたが、採りたてのしいたけってこんなに美味しいのか!と感動するくらいには美味でした。採ってすぐ調理したこともありますが、しいたけに含まれる水分量が市販のものとは大違いでした。
栽培10日目(11月28日)
1周目の栽培を全て終えたため、ここから栽培ブロックの休養期間に入ります。休養期間中は、栽培ブロックの表面が乾燥しない程度に霧吹きで水をかければOKです。前半でもすこし触れましたが、表面が乾燥してしまうと青カビ等が発生してしまうため注意が必要なのだとか(※湿らせ過ぎもかえってカビの原因になるため注意)。
休養期間は2〜3週間ほどで、その後の給水を経ることで2周目の栽培を楽しむことができます。
2周目も無事収穫!
栽培ブロックの休養期間を経て、栽培2周目に突入しました。収穫できたのは4本のみでしたが、本数が少ない分、1本1本のサイズは大きめでした。
◎関連記事はこちら
【もりのしいたけ農園②】2周目の収穫!管理次第で繰り返し収穫可能! - アタマの中は花畑
3周目も収穫!
ダメ元で挑戦したのですが、3周目の栽培でもしいたけを収穫することができました!
◎関連記事はこちら
【もりのしいたけ農園③】3周目の収穫!最終的に何本収穫できた? - アタマの中は花畑
最終的な収穫数は?
最終的な収穫数は以下のとおりでした。ギリギリでしたが何とか収穫数を3桁に乗せることができました。
◼︎栽培1周目(合計95本)
・11月25日:30本
・11月26日:20本
・11月27日:10本
・11月28日:35本
◼︎栽培2周目(合計4本)
・12月22日:4本
◾︎栽培3周目(合計2本)
・1月21日:1本
・1月24日:1本
⇒合計101本
もりのしいたけ農園のおすすめポイント
ここからは、実際に育てて感じたことを含むおすすめポイントについてご紹介したいと思います。植物好き、きのこ好きな方であれば価格以上に楽しめること間違いなしですよ。
①自宅で手軽にしいたけか育てられる!
まずは何と言ってもこちら。(私もそうですが)おそらく購入される大半の方がこのポイントに惹かれているのではないでしょうか。
実家にいる頃に私の父親もしいたけを育てていたことがあるのですが、通常のしいたけ栽培であれば以下のような作業が必要になります。
①原木を用意する
②原木に穴を開け、しいたけ菌を打ち付ける
③原木が乾燥しないよう、湿気の多い場所で管理
④しいたけが生える
(以降、③→④を数回繰り返し)
中でも最もネックとなるのが栽培スペースと栽培期間。実家で育てた際は、1年目の春に②がが完了し、最初のしいたけが生えたのは何と2年目の秋のことでした。少なくとも、しいたけが生えるまでの間は原木を管理するスペースも確保しておく必要があります。
そんな悩みを一挙に解決してくれたのがもりのしいたけ農園です。しいたけ菌が十分に増殖した栽培ブロックを森産業様が用意してくれるため、袋を開けて軽く水洗いするだけですぐにしいたけが生えてきます。また栽培ブロックの大きさは直径10cm、高さ20cmほどのため、栽培スペースも狭くて済みます。部屋の片隅で栽培できるため、どなたでも気軽に始められる点は最大の魅力ではないでしょうか?
②小さい栽培ブロックで多くのしいたけが収穫できる!
我が家の場合は、1周目だけで95本のしいたけを収穫することができました。もちろん多少の個体差はあると思いますが、うまく栽培すれば収穫数3桁も夢ではないと思います。
(市販のしいたけより小さいサイズも多く収穫できるため一概には言えませんが)仮に市販のしいたけが4本100円で販売されているとすれば、60本で1500円、80本で2000円もの価値があることになります。しいたけ栽培を楽しむだけでなく、収穫した分だけでも十分元が取れる…なんて素敵じゃないですか?
③役目を終えたら肥料として再利用!
2〜3周目の栽培が終わる頃には栽培ブロックも寿命を迎え、以降はしいたけが生えることもありません。役目を終えた栽培ブロックはそのまま捨てるのではなく、細かく砕くことで肥料として再利用することもできます。最後の最後まで無駄を出さない素敵な商品ですね。
④リピーターにおすすめ「おかわり君」!
もう一度しいたけを栽培したい場合は、栽培ブロックのみを単体で購入することもできます。そんな「おかわり君」は、セットよりも若干お買い得な値段で取り扱われています。
栽培時の注意点
おすすめポイントをご紹介したところで、続いては栽培時の注意点についても触れておきたいと思います。
①温度管理が重要!
しいたけは10〜20℃くらいの気温帯を好みます。細かな温度管理は不要ですが、栽培時は10℃を大きく下回ったり、20℃を大きく上回らないように気をつけましょう。室内であれば極端に気温が低くなることは少ないと思いますが、逆に6〜9月の夏季は高温となりしいたけの生育が悪くなる可能性があります。
我が家の室内は当時19〜21℃程度でしたが、問題なく栽培することができました。
②成長スピードがとても早い!
成長スピードが早いことは長所であると同時に留意点にもなり得ます。我が家の場合、収穫適期を迎えてからわずか2日ほどでかさが開き始めました。実際、1周目の栽培では4日間に分けて収穫しましたが、後半はかさの開いたしいたけが目立ちました。
かさが開いたしいたけももちろん美味しくいただけるのですが「かさが開いた=胞子を撒き散らした」ことである点にも注意が必要です。栽培後半になると栽培ブロックの表面に白いカビのようなものが生えることがありますが、これらは全てしいたけの胞子です。栽培容器や栽培袋に入れていないと周囲にも胞子を撒き散らすため、早めに拭き取っておきましょう。
そのため、かさが開き切る前に全て収穫してしまうことをおすすめしますが、予想以上に多くのしいたけが収穫できるため食べ切れないこともあるかと思います(実際我が家がそうでした)。そんな時は、収穫したしいたけを「干ししいたけ」に加工すれば長期間保存することができます。風通しの良い場所で乾燥させるだけで、手軽に干ししいたけが作れますよ。
③乾燥にご用心!
しいたけは元々湿気を好む性質があるため、栽培中の乾燥には気を付けましょう。特に、栽培ブロックの表面が乾燥すると青カビなどが生える原因にもなります。万が一青カビが生えてしまった場合は、栽培ブロックの表面を軽く拭き取って取り除きましょう。
④栽培袋より栽培容器がおすすめ!
今回は付属していた栽培袋を使ってしいたけを育てました。もちろん栽培袋でも問題なく育てられるのですが、成長途中で袋がパンパンになってしまい、袋から栽培ブロックを取り出すだけでも非常に苦労しました。もし最初から栽培するのであれば、管理や観察のしやすい栽培容器が付属したセットをおすすめします。
おわりに
今回は「もりのしいたけ農園」を実際に育ててみた感想をまとめてみました。感想を一言でまとめるなら「お手軽!楽しい!美味しい!」の三拍子が揃った素敵な商品だと思います。これは近いうちに「おかわり君」を購入することになりそうですね。あるいは、別のきのこを育ててみるのも楽しそうです。
日に日に成長するしいたけを眺めているだけでも十分楽しめるため、植物好きな方、きのこ好きな方はぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか?しいたけがますます好きになるかもしれませんよ。